【刀剣乱舞・男主】嘲笑して、はい、こんにちは

嘲笑16 ページ16

「ねぇねぇ、主！」


『……』


「俺、手入れして欲しいなぁ」


『今掃除してるだろ』


「えっ手入れより掃除優先？！」


『少なくとも俺は掃除の方が大事』


チッ大幅に出遅れた。
この部屋やったらとりあえず屋敷ん中は十分だろ。

まだ外があるけどな！！！
見ろよあの雑草。きったねぇ池。荒れた畑。
しんど〜〜〜い。


「A様、政府に連絡を入れてき加州清光様ぁぁぁぁ！！！」


『こんのすけうるせぇ！！！』


「へぶッ」


手にあった雑巾をこんのすけに投げつける。
よっし命中。


「酷いです…。なぜ加州清光様はここに？」


「主が可愛がってくれるって言うから」


『言ってませーん』


もう耳栓して掃除しよっかな。
掃除よりもこいつらの相手で疲れそう。


『こんのすけ、耳栓持ってきて』


「？なぜですか？」


『お前らと関わらないようにするため』


「えええええ主ごめん黙ってるからぁぁぁあ」


加州の方を見てにやり、と笑う。
俺はその言葉を待ってたぜ。


『…言ったな？黙ってろよ』


あとちょっとで終わるからまじ集中させてくれ。
潔癖ってワケじゃないのよ、汚すぎるんだってここ。

"主かっこいい…"って呟いてる加州。
どこにかっこよさを感じたか知らんけど、俺はどんな顔してもかっこいいから仕方ない。

そういや元カノに「A君の笑ってる顔が好きっ」って言われたことあったけど「いや、あまりにもお前の化粧が酷くて笑ってるだけ」って言ったことあったわ。

ハッキリ顔は覚えてないけど化粧が酷かったのだけは覚えてる。
んー、懐かしいー。

なんてことを思いながら掃除してたら終わりそう。
俺の体力と身体能力の高さに拍手を送りたい気分。


『あ〜終わった！休憩〜』


「じゃあ次は俺の手入れ…！」


『お前聞いてた？休憩すんの』


えええええって言いながらくっ付いてくる加州。
暑いし鬱陶しい！！！


『離れろ』


「手入れしてくれたら離れるもーん」


『うぜええええええ』


そういや元カノにもこうやってベタベタと…。
あれ、加州もしかして元カノとタイプ似てんの？元カノ集合体？
そりゃ元カノの種類思い出す回数増えたワケだわ。


『あ〜〜わかった。するする、するから』


「へっへー！俺の勝ち！」


手入れ部屋行くときもずっとくっついてんだもんコイツ。
二人三脚でもこんなにくっつかねぇよ。
動きにくいし、マジで手入れしないと離れない気だわこれ。

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