【刀剣乱舞・男主】嘲笑して、はい、こんにちは

嘲笑19 ページ19

『おら、刀寄越せ』


「へ…ぁ、はい…」


清光のよりは時間かからなそう。
座って手入れをしようとすれば足の間に虎が来る。
お前俺のこと好きだね！

ぽんぽんぽんのぽんっと。


『よし、これで良い…だろ…』


刀を五虎退に返そうとすれば俺のことをじっと見る虎。
…増えてんだけど。


「と、虎さ…良かった…！」


んー、やっぱり5匹だったか。
ま、どうせ前任がやったんだろうよ。


『ほらよ。さっさと兄貴んとこ帰んな』


五虎退も予想以上に綺麗になった。
やっぱり汚いよりは綺麗な方が良いわ。

ここまで変わるとこいつの兄貴ぜってぇうざいだろ。
「弟をよくも唆したな…」とか言い出しそう。
うわ〜〜〜ブラコン〜〜〜。


「ぼ、僕…ここにいます…主様の、ところに…」


『…げぇ…いたっ』


って言ったら清光に腹パンされた。
何言ってんのみたいな顔されてる。
いやだって、ずっとめそめそされてもきついし…。


「僕…ずっと、一兄に守られてきました…でも、もう…それは嫌なんです」


『え、逆に俺のところにいてもアウトだと思うんですけど…』


「一兄は…いなくなってしまった兄弟を、探しているんです…。いないのに…話しかけたりしていて…」


『え、ホラー』


大丈夫それ？？？
めちゃくちゃ怖いし幽霊でも見えてんの？？？


「僕…一兄を、助けたいんです…今度は、僕が一兄を…」


『…』


待て待て、これあれだぞ。
俺が手伝わなきゃいけない流れぞ。
嫌だよ面倒くさいじゃん、外の掃除あるじゃん。

俺こういう話を聞いても「凄いじゃん感動した応援するよ…何かあったら手伝うね！」みたいなならんのよ〜〜〜。
ただただめんどいのよ〜〜〜。


『俺のとこ、いるのは別に構わねぇけどうじうじめそめそすんなよ。てめぇのことはてめぇでやれ』


「…わかりました…へへっ」


なんかぽやぽやしてんだけど。
花…桜が舞ってる…。
え、俺の幻覚？…え？


「A様ったら素直じゃないですな！」


『…今日狐鍋にすっかなぁあ』


「A様ぁああああ！！！」


こいつまじで1回煮込んだ方が良いわ。
出汁にでもなれ。


「がう…がうがう」


「がーう…がう」


『お前ら5匹揃うと暑苦しいなイテッ』


なんて言ったら指噛まれた。
甘噛みだけど。


「虎さん…！駄目ですよおおおお」


『うん、今はお前が邪魔』


どさくさに紛れて膝の上座るな。
そして清光お前は引っ付くな。

もう疲れた俺。
今日はもう何もしない。
俺は決めたぞ。

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