【短編集】賑やかな彼らと。2

酔っ払い feat. ざわくん ページ21

Aside

虫「A〜！！」

「虫さん？飲みすぎだって、そろそろ終わりにしな」

虫「いやでーす！」


この酔っ払いが。

久しぶりにメンバーみんなで集まったから、てつやの家で宅飲みしようってなった。

昨日のうちに買い出しを済ませて、昼から飲んで、もう20時ちょっと。


りょうしばは早い段階で、てつゆめとしはついさっき寝た。

なのに、この眼鏡だけはまだまだ元気だ、


「…はぁ、なんでそんな元気なん？」

虫「んー？最初から飛ばさんかったから」

「なんで、とっとと潰れてくれたら楽だったのに、」

虫「酷いなぁ、あ、AA、」


ケラケラと笑った後、ちょいちょいと私に手招きをした、


「なん？」


反抗しても無駄なことは知ってるから大人しく従う。


虫「…ん」ｸﾞｲｯ

「わっ、」


隣に座った瞬間、腕をぐいっと引っ張られ、虫さんの方に倒れ込む。


虫「ん、こっち」


前に引っ張られたら今度は上で。頬を挟んでグイッて上を向かされる。


「な、ん？」

虫「…」ﾁｭｩ


ちゅーーーって、5秒くらいの優しいキス、

離れたかと思えばまた、もういっかい、もういっかいとくっついて。


「なーん」

虫「んー？」


どうしたのかと聞けば首を傾げて、また触れるだけのキスをした。


しばらくされるがままでいると、満足したのか、目を合わせてふにゃりと笑う。


虫「…ね、付き合ってよ、」

「……なにに、」

虫「…こーゆうの」


なにに付き合えと言っているのか、分かってたけど知らないふりをすれば、ソファに押し倒される。

ソファの上で床ドン状態、


アルコールのせいか頬を赤らめた彼から、キスの雨が降る。


虫「…ね、おねがい、だめ？」


男のくせに、そんな可愛くお願いしないで欲しい、

可愛くお願いするくせに、手はしっかり私を抑えていて。


「…みんなおるから」

虫「だいじょーぶやって、」


彼はそう言って眼鏡を外した。そしてまた、ちゅっちゅっと短くキスをする。


「ん、だ、めだって、」

虫「Aが声抑えればいいでしょ」

「…ん、ぁ……ふぁ、や、」


唇をぺろりと舐めて、口を開けるように促される、言われた通り口を開ければ、今度は、深く、舌を絡める。


虫「A、まだ終わらんよ？」


彼の目がしっかり私を捉えはじめた。

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