視点を変えて ページ38
千尋「今はさ、会社の人だって思うから
仕事に差し支えるんじゃないかって不安なんでしょう。
それは、ちゃんと男性として見てないってことだよ。
だから、例えば、その社長さん、なんて名前？」
『雄島…』
千尋「雄島さんが別の会社の人だったら、
会社以外のところで出会ってたらどう？」
『雄島さんとはさ、彼が社長就任前、
美沙と散歩してる時に１回出会ってるの』
千尋「えー？そうなの？…でどう思った？」
『顔面だけはいいけど、
犬を使ってナンパしてくるチャラい男』
千尋「ナンパされたのね？」
『次の日、会社で社長のお披露目があって
美沙も私も怒りしかなかったけど、
その時から言い寄られてるんだよね…
もう、なんかホストみたいな口説き方するの。
ホストに行ったことはないけど』
千尋「雄島さんはきっと、
散歩中に見つけた人と会社が同じだってわかって
絶対運命って思ったんだよ」
『ちいちゃん、それはおめでた過ぎでしょ。
私も美沙も会社じゃ厳しくて強い女って思われてるから
早く手懐けとこ、みたいな感じだよ。
だから、絶対自分になびいて手に入れたら
すぐにポイ、ってさせられる。
だって、私のこと、手に入れるって公言するんだよ？
私はものじゃないのに』
千尋「素敵じゃない〜！」
ガチャ
美沙「ただいま〜」
後ろを振り向くとゆるゆるの美沙が入ってきて。
すぐにソファでだらんと寝っ転がる美沙に対して、
ちいちゃんが上着をハンガーにかけたり、
脱いだストッキングを洗濯に出しに行ったあと、
冷蔵庫からビールを取り出して
コップに注いでいる。
『美沙、おかえり。お邪魔してるよ。
…ねぇ、美沙、ちいちゃんは
美沙のママでも奥様でもないんだよ？』
美沙「だって、私は仕事以外何にもできないんだもん」
『私も家事は苦手だから人のこと言えないけど
ちいちゃんいなくなったら心配だよ』
千尋「確かに、私も美沙の生活は心配かな」
美沙「1人になったらそれなりにやるわよ！」
『ごめんごめん。
今日は特に忙しい日だったもんね。
じゃ、私はそろそろ帰ろうかな。
ちいちゃん、お邪魔しました。
美沙、また明日会社でね』
私はちいちゃん家を後にした。
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こちいこ(プロフ) - みはるさん» みはる様、コメントありがとうございます！需要ないと思いながら書き始めたので嬉しいです。なるべく更新止めないように頑張ります！ (2021年8月7日 16時) (
レス) id: a9b3fdfb3a (このIDを非表示/違反報告)
みはる - 初めまして。このお話面白いです！続き楽しみにしてます！更新頑張ってください。 (2021年8月7日 14時) (レス) id: 5d16bd346f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こちいこ | 作成日時：2021年7月25日 20時
