17羽 ページ17
…私はお父さんを甘くみていた。
烏野への進学を報告した時から
完全に無視されていたのに。
バスケ辞めきれなかったんだな、って
笑って許して貰えるなんてとんだ勘違い。
ぽた、ぽたと溢れる涙を
どうしても止められない。
泣いてる場合じゃないのに。
私には１分１秒が惜しいのに。
涙でぐしゃぐしゃになりながらも
私はひたすらにゴールに向かって打ち続けた。
こうなったら、
まずは結果を出さなきゃ。
本気だって認めて貰えるまで。
…
？「A？よぉ！」
ビクッとしたことを悟られないように
一度涙を拭って後ろを振り返った。
『西谷先輩！お久しぶりです！』
満面の笑顔を見せたつもりだったけど、
やはりバレた。
西谷「どーした！！？
バスケ部でなんかあったか？
そんなに目腫らして。ちょっと待ってろ」
西谷先輩は水道まで走ると
タオルを濡らして戻ってきた。
西谷「ほら、これで冷やせ？な？」
そう言って
優しく頭をポンポンされたせいで
私の涙腺はまた崩壊に。
西谷「ちょ、おい！どーした？
とりあえずベンチ座るか」
『すみません…』
西谷「A、バスケ部入ったんだよな？
虐められたりしてんのか？」
『違います…
バスケ部、今楽しいですから』
西谷「おぉ、そっか！
じゃあ、もしや。し、失恋とか…」
ちょ、先輩、デリカシー…！
『先輩…違い、ますけど、
それ、本当だったら余計泣きますよ』
西谷「良かった、」
『え、？』
西谷「失恋とか言われたら
俺慰められねーし」
『酷いです…ぐす』
西谷「俺喜んじまうからな！」
『え？』
西谷「彼氏になんぞ渡さん！！フンッ
まだAは俺の可愛い後輩でいーだろ？
…
ほら、俺の胸にどんと飛び込んでこい！！」
そう言って胸を叩く西谷先輩。
『なんですか、それっ！ふふ』
西谷「よーやく笑ったな！
お前はその顔の方が可愛いぞ！
もちろん泣き顔も可愛いけどな！
って、ほら、来いよ！
手伸ばしてる俺が寂しいだろ！」
んー、どうしよう…えいっ！！！
私は勢いよく先輩に飛びついた。
…あれ、
勢い良すぎた…！
勢いがあって
支えきれなかった先輩と共に
私たちはベンチから落下。
私は先輩の上にいるから痛くないけど、
『ごめんなさい！！すぐ退きます！』
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こちいこ(プロフ) - 麗さん» 麗様、閲覧及びご指摘大変感謝いたします。及川さんのお名前変換ミスについてはごめんなさい。気づいたところは修正いたしました。また気が向いたら続きを読んでいただけたら光栄です。 (2020年9月26日 23時) (
レス) id: a9b3fdfb3a (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 所々名字が変換されてたりされてなかったりしてます。 及川さんの名前漢字が違います。 (2020年9月26日 22時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こちいこ | 作成日時：2020年9月23日 22時
