Ep.4 ページ5
深澤「え、何て言えば…」
本郷「深澤、何してる。
家族に息子さんの命が危ない、そう言え」
オペの準備をしていたら
一応桜庭先生も復活したらしい。
『脚、もうちょっと外側に回してください』
桜庭「この脚、本当に切っちゃうの？」
何聞いていたんだ、キミは。
『切る以外にこの人が助かる方法あるの？』
止血後、躊躇いなく切断を始めた私に
桜庭先生と朝倉先生がすごい目で見てくる。
切断が完了して
『桜庭先生、その脚大切に冷凍庫に運んでください。
それと、深澤先生に家族に連絡とれたか
確認しといてね』
保護しながら
『みなさん、ここからが正念場です。
高岡先生バイタルよく診ていてください。
それと、一応CPRの準備…』
なんというタイミングか、
プルルルルルプルルルルル
心電図モニターのアラームが鳴った。
案の定とは言いたくないけど
心肺停止の合図だ。
高岡先生が脈を図る。
高岡「パルスレスVT！」
『DCとアドレナリンお願いします！』
除細動器をスタートする。
朝倉「私心マやる！」
それから朝倉先生が懸命に胸骨圧迫をするも
蘇生しない重野さん。
…もうダメか。
私は朝倉先生の肩に手を置き、
『朝倉先生、もう…』
朝倉「え、なんで諦めてるの？
ここで諦めたら
なんのために右足切ったの？
なんのために受け入れたのよ！」
…その気持ちは痛いほどわかる。
私だって助けたい。
切断するって判断したのは私だし。
助かるかもしれない命と諦める命、
その線引きを間違えずに行動するのは
…無理だ。
ひとりひとり状態は違うし
受け入れ側の状態も違う。
本郷「柚月の言うとおり。もうやめとけ。」
朝倉「いやです！！諦めたくありません！！」
もちろん朝倉先生が頑張るあいだは
患者の様子を見守るけど正直難しいと思う。
…
戻った！
朝倉先生と高岡先生がほっとした顔をしたけれど
『良かったです。朝倉先生、お疲れ様でした。
次は無事に目が覚めることを祈りましょう。
ただ…脳死の可能性も高いということを
視野に入れて家族に伝えなければなりませんね』
片付けを終え、
私は朝倉先生たちに患者を託すと
真っ先に深澤先生と桜庭先生のもとへ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 235人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こちいこ(プロフ) - ゆかりさん» ゆかり様 コメントありがとうございます。なかなか物語が進められず…オリジナル感もなくって感じですけど、引き続き楽しんでもらえたら嬉しいです。 (2021年8月24日 16時) (
レス) id: a9b3fdfb3a (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - すごく面白いです！更新頑張ってください！ (2021年8月24日 15時) (レス) id: 546ce68c7d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：こちいこ | 作成日時：2021年8月16日 8時
