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6話目 ページ7
私と白兎は、小さい時からずっと一緒にいた。
幼稚園の時は｢おとなになったら結婚しようね！｣
なんて言い合って。
遠足のバスで隣に座った小一。
お母さん達と運動会でお弁当を食べた小二。
社会科見学の時に並んで工場を見学した小三。
外に雪が積もったから、人を集めて雪合戦をした小四
席が隣になった時、よく勉強を教えてもらった小五。
春夏秋冬、いつだって、一緒にいた。
ほら、小六だって＿
と小六の時の白兎との思い出を思い出そうとした私は、ある違和感に気づく。
あれ、私、小六の冬って何してたっけ。
秋までの記憶はしっかりある。
春夏と小学生生活最後の時間を満喫し、秋からは確か小学生らしいくだらない理由で私が虐められだして、白兎がそれを守ってくれていたはずだ。
だったら、冬は？
絶対に何かしらあるはずなのに何も思い出せない。
代わりに、なんだか聞き覚えのある男の声が脳に木霊する。
｢Aちゃん、初めまして｣
｢ここがお兄ちゃんの家だよ｣
初めは1つだった声が、頭の中でどんどんどんどん増えていく。
｢お前の事が好きなやつなんていると思ってんの？｣
｢このクソガキが！｣
｢足開けよ、早く｣
｢ははっ、ざまあ｣
｢お前に生きるなんか価値ねーんだよ｣
｢お前なんかっ、消えちまえ！｣
不意に今までの声が全部消えて、新しい1つの声が響いた。
｢お兄ちゃんの名前？特別に教えてあげる。｣
｢@”＊#＿＿だよ｣
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作者名：みそ漬けキュウリで殴る | 作成日時：2020年7月30日 21時
