ただ、隣で【ブルーロック】

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何組か走った後で堂前の番が回ってきた


クラスのヤツらはそれを見るなり一気に盛り上がって彼女の事を応援し始める

人あたりの良い堂前はすぐにクラスの中で一目置かれる存在になっていた



『位置について、よーい』



パーンという銃声と共に走り出す

初っ端から先頭で走っていた堂前はその差をどんどんと広げてあっという間に余裕の1着でゴール


その姿を見たクラスのヤツらはスタート前よりも盛り上がる
それはもうこのグラウンドが壊れるんじゃないかという勢いで


走り終わった彼女はこの盛り上がりにビクッと肩を震わせたがこちらを見て照れくさそうにピースしながら笑った





そんな堂前は戻ってくるなり俺と同様にもみくちゃにされる
違うことがあるとすれば寄ってきたヤツらの性別くらいだろうか


労いの言葉をかけようと思ったがこれだけ囲まれてるなら後にしよう



｢あ！待って國神くん！｣



囲まれていたはずなのにその輪の中心から呼び止められる
｢ちょっとごめんね｣と言いながら囲んでる女子たちを後にして俺のもとに来る



｢堂前、良かったのか？｣



｢うん、國神くんにお礼が言いたかったから｣



｢礼？｣



｢｢頑張れよ｣って言ってくれたお礼、ありがとう｣



｢そんな大したことじゃねぇのに｣



｢そうかな？私にとっては大したことだったよ？｣


そう言っていたずらっぽく笑う堂前に俺はドキリとした
初めてこんなふうに笑う姿を見たからか？





そのあとすぐに｢Aー！｣と呼ばれた堂前は俺に一瞥してまた女子の輪の中に戻っていった

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