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第14章 ページ16




カッパもどきを大人しくさせる事に成功し、今度こそ私は脱力した。床に座り手を後ろの方へと置いて足を伸ばす。

一体どういうことだ、と学長の方を向いたら当の本人は呑気に拍手していた。



「技術面の方は落ちていないようで安心した。しかし、反応速度と体力に関しては随分と衰えたな」

「なんの確認ですかソレ…意味が分かりません」

「呪術師として復帰すると聞いたからな。現状の実力を把握しておきたかった」

「やっぱり呪術師って変な奴しかいないんですかね!?」



途中敬語が抜けたが大目に見てほしい。こっちは殆ど使ってこなかった術式を使わされたんだ。

しかも事前に報告もされずに。



言伝は上手く回ってこないし、上は馬鹿だらけ、恩師には奇襲をしかけられ、学生時代の先輩には振り回される。


帰ってこなかったほうが平和だったと物思いにふけていた時、ゴツゴツとした手が差し伸べられる。

顔を上げればそこには夜蛾学長の姿。私はその手を遠慮なく掴み立ち上がった。


「すまないな。しかし今後の任務の為にも確認をしておけという上の判断だ」

「へぇ…学長も大変ですね」

「まぁな」



得意げに笑う姿があまりにもアッチ方面の人にしか見えなくて目を逸らす。

目があったら腹を抱えて笑う自信しかない



刈り上げ頭で顎髭にサングラスというパンチ力高めの見た目に反して、生徒思いの優しい人というギャップを持ち合わせた呪術高専の学長



この学校に入学する前から色々とお世話になっていたけど、最初見たときは本当にビビったな…


昔の思い出に浸っていると、夜蛾学長から自分が戻ってくるとは思ってもいなかった、と家入さんと同様のことを言われる




「“今”のお前がまさか一人の子のために呪術界に帰ってくるとはな」

「帰って来たくはなかったんです。でもあの人に拒否権無しのそういう条件だされてしまったので」

「あぁ…悟か…」

「本当にあの人は他人を巻き込みますよね…」




本日何度目か分からない溜め息をつくと、学長から「後でシメておく」というお言葉を聞かされたので、全力でよろしくお願いします、と返した



学長の用事が先程の実力査定だったため、帰宅の準備をする

私はここの教員でもない為、最初はホテルに滞在。その後から都内のマンションに住む予定だ




学校から出ようとした時、夜蛾学長から復帰祝いという事で、小さめのクマの人形をプレゼントされた


その人形に懐かしさを感じ、私はそっと抱きしめた

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テヌ。(プロフ) - 若葉さん» 若葉さま。コメントありがとうございます。そのように言っていただけてとても嬉しいです!これからも頑張ります! (2020年5月22日 0時) (レス) id: b4b50e7b68 (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - この作品面白くて好きです!!頑張ってください! (2020年5月21日 8時) (レス) id: 6c07f7b951 (このIDを非表示/違反報告)
テヌ。(プロフ) - 茉優さん» 茉優さま。コメントありがとうございます。また心配してくださりありがとうございます。そう言っていただけて本当に嬉しいです…!無理しない程度にこれからも頑張らせて頂きます(^^) (2020年4月20日 1時) (レス) id: b4b50e7b68 (このIDを非表示/違反報告)
茉優(プロフ) - ずっと応援してます!お体に気をつけてくださいねお大事に! (2020年4月19日 9時) (レス) id: b60e3eafa2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:テヌ。 | 作成日時:2020年4月12日 2時

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