Dance with a devil ページ8
you side
『…ん…』
瞼をゆっくり持ち上げると
さっきまでの血に染まった広間はなく
私とメアは、小道の上に立っていた。
道を辿っていくと、少し先に
苺色の城が見える。
ク｢A様、あれがストロベリー国です。
あの国とは昔から交流があるので、
事情を話せば国に入れて下さるはずですわ｣
先程の事を心配してくれたのか、
メアは言葉の後に私の背中に手を添えて
優しく微笑む
『っ…ええ。ありがとう、メア』
頬を伝う涙を拭い取って
彼女に礼を言い、私たちは歩き出した。
…見えていたとは言えど、
歩いているので少し時間がかかる
疲れを振り払うために、
メアに話題をもちかけることにした。
『ねぇメア、ストロベリー国の
王子様方にお会いしたことはあるの？』
ク｢えぇ、1度だけですが。数年前、
王様がストロベリー国へ行く際、
私は護衛として同行したのです｣
『そう…お母様は優しい方達だと
言っていたけれど、どんな方たちなの？』
ク｢とても暖かく、面白い方々でしたわ。
国民にとても慕われておりましたし、
それに…｣
そこまで言ったところで、メアの表情が
強張る。
『…メア？』
ク｢っA様伏せてください！｣
彼女の叫びに驚き、咄嗟に伏せた
私の上を…何かが風音を立てて通り過ぎた。
？｢ケケッ、やるなぁお姫様よォ！｣
身の毛がよだつような声がして
顔を上げると
…どす黒い色の体が視界に入った
『悪魔…!?』
悪魔A｢折角のチャンス、逃がすわけには
いけねぇだろぉ？俺だけ空から探すことに
したんだが…
ケケケ、どうやら厄介なことに
ならずに済みそうだなぁ！｣
下卑た声で言い捨て、悪魔は目を
三日月のように細める。
悪魔A｢タナトス様にそのティアラの
所有権を渡すためだ…
殺 させてもらうぜぇ!?｣
悪魔は大きな羽をバサバサと
はためかせ、金属音のような笑い声を
発しながらその鋭い爪を振り下ろした
が、それは私に当たる前に、地面から
突然飛び出した岩に阻まれる
…小さい頃に1度だけ見たことがある、
メアの魔法だ。
『メア…!?』
ク｢A様の命は奪わせません！
私が守ってみせます…っ｣
そう言って、メアは
手を広げた
父様や母様…兵士のように、
私の前に立って。
また…失うかもしれない
そんな思いが、頭の中を
渦巻いていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ずんだ属性の餅(プロフ) - 蝉-ｾﾐ-さん» うぁぁあ蝉さんっっ…!?面白いだなんてそんなっ…恐縮です(´TωT｀)ありがとうございます頑張りますm(*_ _)m (2021年6月22日 0時) (
レス) id: 2a0d204488 (このIDを非表示/違反報告)
蝉-ｾﾐ-(プロフ) - 良いタイトル…！面白いです。更新頑張ってください( ^ω^ ) (2021年6月21日 12時) (レス) id: 14e4c02b0e (このIDを非表示/違反報告)
ずんだ属性の餅(プロフ) - 雪の日さん» お、落ち着いてくださいませ(￣▽￣;)悪魔は塵と化したから大丈夫ですよっ！雪の日さんの労力を使うまでもありません(*｀ω´*) (2021年5月3日 22時) (レス) id: 2a0d204488 (このIDを非表示/違反報告)
雪の日(プロフ) - 夢主ちゃぁぁぁん！なーくんの治療は任して、我は悪魔の死体を刺して刺してバラバラにして、焼くから！！死ぬなよ！！ (2021年5月3日 21時) (レス) id: f71f62c686 (このIDを非表示/違反報告)
雪の日(プロフ) - メアちゃん！！我が君の目の前に立って君を守るよ！ (2021年4月28日 21時) (レス) id: f71f62c686 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ずんだ属性の餅 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/
作成日時：2021年3月18日 23時
