無くなった里 ページ49
『……んぅ…………ふぁ………あっ！そうだ。今日オーガの皆がいるところにいこう！』
寝起きに唐突にオーガの皆に会いたくなった私は、オーガの里に行くことを決めた。
『リムル。私ちょっと出掛けてくるね？』
「またかよ？すぐに帰ってくるんだろうな？」
『うん！ちょっとだけ！』
私はいつも日が沈むまでには帰ってくるようにしてるから、今のところあまりリムルには心配されてない。
いやー、信頼ってなんだか良いね！
「本当に………早く帰れよ？」
『うん！じゃあ、行ってくるね！』
私はお姫様から貰った結紐で髪を軽く結んだ。
そして、村の外に出ると、一直線にオーガの里に行く。
けれど、そこに、オーガの里はなかった。
『………あれ？』
皆がいない。
誰もいない。
まるでそこには、最初から何もなかったように、何もなかった。
『…………若さん？』
中心地に進んで、回りを見渡す。
だけど、ほんとに、何もない。
いや、ある。
私の目に、小さな血痕が映った。
それも、所々に。
私は最終確認で、えいちゃんに尋ねることにした。
………えいちゃん？ここにオーガの里があったのは、間違いないよね？
《…………解。間違いありません》
正直、違うと言って欲しかった。
これじゃまるで、皆が誰かに襲われて、死んだみたいじゃ………。
………あれ？ちょっと待って？
じゃあ、その死体は？いや、死体じゃなくても体の一部くらい残ってるはずじゃない？普通は。
どこにあるの？
いや、そんなことは今はどうでもいい。
それに、まだ皆全員いなくなってしまったと決めつけるのは早い。
誰かいるかもしれない。誰か………。
でも、私は久々に……いや、前世も含めて初めて激しい怒りに震えていた。
誰？里を消したのは。
皆をいなくならせたのは、誰？
『……許さない………！』
私は、拳を握りしめて、姿も分からない相手を恨む。
『絶対に許さないんだから！』
そう言って地面を一度強く踏むと、大きく地面が凹む。
絶対に許さない。
皆をこんな目に合わせた最っ底な奴は………！
私がぶっ飛ばしてやる！
けど、その前に誰かいないか探さないと………！
お願いだから、誰か一人でも生き残ってて……！
そして、私は生き残りを探して、色々と飛び回ったのだった。
そして、時間の感覚が分からないまま私が帰還したのは、二回も夜が開けた二日後だった。
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虚白 - オ モ シ ロ イ‼️ (2022年2月11日 17時) (
レス) @page3 id: 66fd9d0c2f (このIDを非表示/違反報告)
黒（noir） - 飛鳥さん» ありがとぉ！嬉しいです！これからも頑張って書きます！(^o^ゞ (2019年5月12日 20時) (レス) id: db96c10a8f (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥 - とても読みやすく面白いです！ これからも頑張ってください！(*^ω^*) (2019年5月12日 17時) (レス) id: 6873657524 (このIDを非表示/違反報告)
黒（noir） - トド丸さん» うわぁぁぁぁ！ありがとうございますぅっ！多少ばらつきがありますけど更新頑張りまぁぁぁっす！!щ(゜▽゜щ) (2019年5月12日 16時) (レス) id: db96c10a8f (このIDを非表示/違反報告)
トド丸 - やべぇ、こりゃ天才だぜ。文章書くの上手いですし、続き楽しみにしてます！！頑張ってください！ (2019年5月12日 16時) (レス) id: 4ca7dc8e23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒（noir） x他2人 | 作成日時：2019年5月9日 19時
