誓った日だった ページ39
『おとうさ………おか……さ…ん…………っ！』
日記を読み終えて、私はただ泣き続けていた。
日記のどこにも、私を育てるのが苦労した、とか、出来の悪い子、とか………そんなマイナスなことは何一つ書かれていなかった。
全部日記は愛情で埋まっていた。
そして、私は日記に書いてあった二人の願いを頭のなかで繰り返す。
(どんな人でも、大切な人なら特に、今のAの様に優しく明るく………)
(思い出として残り続けるかぎり、その人との幸せは残り続けるんだ。だからAはそのまま………)
『うん……わた…し、私のままでいるよ………っ！おかあさんと……おとうさん…が…育ててくれた……私のままで……！だから……見ててね……！』
私はそうして泣きながら誓っている私を見ていた。
私は、その様子を見て、その時の私見たいに、涙が流れた。
左目から涙が流れたとき……。
フワリと何かに包まれる。
私を静かに抱き締める半透明で薄く輝いている腕……。
『お母さん……お父さん……！？』
そこには、会いたくて止まない二人の姿があった。
優しく二人は微笑んでいて、私には何も言わなくても、二人が何を言いたいのか想像できた。
(友達…出来たのね)
(幸せそうで安心したぞ)
そんな声が、どこからか聞こえた気がした。
『うん、私、友達出来たよっ……それもね、五人もっ！家族はもっと多いの！』
私にとって、リムルは友達であって家族。リグルドさんやリグルさん達は家族のような存在だった。
そう言うと、お父さんとお母さんは揃って幸せそうな笑みをして、消えていった。
ずっと、側にいてくれたのかな…。
やっぱり私は、幸せ者だ。
一度は失ったけど、その分ずっと側にいてくれた人もいるし、友達になってくれた人もいるんだから。
私は、同じ過ちは絶対に繰り返さないように、リムルを筆頭に友達と家族は絶対に死なせないと決めた。
この弱肉強食の世界では、誰かがいなくなるのは当たり前。誰かが泣くのは当たり前の世界。
だけど、私はもう誰も失わない。どんな相手からも絶対に守って見せる。
そして、これからも私は私のままで、ちゃんと生きていく。
夢の中で、私は過去を振り返ると共に改めて誓ったのだった。
ー
身近の人がいなくなるのは辛いですよね。今まであった温もりが急に消えるんですから。
でも、その分幸せになれば、私は良いと思います。そして、きっとその人も側にいるのだろうと信じています(作者より
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虚白 - オ モ シ ロ イ‼️ (2022年2月11日 17時) (
レス) @page3 id: 66fd9d0c2f (このIDを非表示/違反報告)
黒（noir） - 飛鳥さん» ありがとぉ！嬉しいです！これからも頑張って書きます！(^o^ゞ (2019年5月12日 20時) (レス) id: db96c10a8f (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥 - とても読みやすく面白いです！ これからも頑張ってください！(*^ω^*) (2019年5月12日 17時) (レス) id: 6873657524 (このIDを非表示/違反報告)
黒（noir） - トド丸さん» うわぁぁぁぁ！ありがとうございますぅっ！多少ばらつきがありますけど更新頑張りまぁぁぁっす！!щ(゜▽゜щ) (2019年5月12日 16時) (レス) id: db96c10a8f (このIDを非表示/違反報告)
トド丸 - やべぇ、こりゃ天才だぜ。文章書くの上手いですし、続き楽しみにしてます！！頑張ってください！ (2019年5月12日 16時) (レス) id: 4ca7dc8e23 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒（noir） x他2人 | 作成日時：2019年5月9日 19時
