私であり、僕でもある天使ゲーム その４♪ 【ぼくらシリーズ】

-タイミングと権力とスイッチ- ページ11

貴)この日の夜に、美奈子は死んだ。
て言うか、何で僕徹に抱っこされてるの？


安永)ちょっとな。


貴)まぁ、徹なら安心するから良いけど…っと。((スタッ
刑事さん、それ大事にして下さいよ？
多分ついてるのは、美奈子の血ですけど。
見つけたのは良いんですけど、渡すタイミング良く掴めなくて…。


花井)すぐに渡してくれれば良かったんだけどな…。


貴)その辺は権力でお願いしますw←
僕一応、こう言う者ですので。((スッ


僕は、刑事さんに、カードを見せた。


香棋院家の者しか持てない、特別なカードだ。


歌那谷も一応持っているけど、あんまり使わない様にしている。


刑事さんにやいのやいの言われるのは嫌なので、使わせて貰った。


花井)分かりました。←←


全)Σ分かっちゃったの？


貴)うん。


花井)じゃあ、誘拐した奴だけ教えてくれないか？


花井は、あくまでも子供たちの手柄話を聞きたいと言う風に装った。


貴)…。


香棋院…いや、三条は少しばかり怪訝な顔をして、相原と言う少年の背中にひっつく。


バレてるな。


花井の直感がそう言った。


佐織)隣のアパートに居る2人だよ。


花井)しかし、此処へ来る前に寄ってみたんだけど、2人とも居なかったぞ。


相原)そりゃそうさ。
誘拐ではドジやっちゃったんだもん。
あんなとこでもたもたしてたら、サツに捕まるか、部長に殺されるかだろう。


相原が言った。


花井)部長って誰だ？


相原)ベンツに乗ってた奴さ。


花井)安藤慎吾か………。
あの野郎。


相原)刑事さん、アイツまだ捕まえちゃダメだよ。
もう少し泳がしておいて欲しいんだ。


相原に泳がしておけと言われて、思わず花井は笑いそうになった。


花井)ほう、どうしてだ？


相原)アイツに落とし前を付けてやりたいんだ。
その後サツに渡すからよ。


貴)僕も、落とし前だけは付けてやりたい。


それまで片岡美奈子の事を自分の口から言っても柔和だった三条の目が急に鋭くなった。


貴)あんな奴…。
そうだあんな奴自衛隊の実験体にしちゃえば良いんだ。
美奈子が味わった以上の苦痛を与えてやればいいんだ。((ブツブツ…


相原)耳元で怖い事言うなよ。((クシャ


相原が撫でると、どうやら機嫌が直ったらしい。


鋭い目が少し柔和に戻った。


相原)刑事さん、あんまりスイッチ押さないでくれな。
最近簡単にスイッチ入っちゃうから。


貴)ちょ、徹酷い！


相原)ホントの事だろ。


貴)う…はぁい。


＊−＊−＊


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