天使と悪魔 (ページ36)

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はぁ……やっと学校終わった……

1人でとぼとぼ帰っていると、後ろからだんだん足音が近づいてきた。

大橋「Aちゃん！」

「お、大橋先輩！？」

大橋「一緒に帰ろ？」

「いいですよ、！」

行きはよく一緒の電車に乗るけど、帰りはあまりかぶることがない。

だから今日はレア日だ。

大橋「土曜以来シュンスケがな～めっちゃAちゃんのこと気に入ってん！

口を開けばずっとAちゃんの話ばっかやで！笑」

「え！そうなんですか！笑」

シュンスケは好青年でとてもいい子だったな……

わたしのこと気に入ってくれたんだ笑

大橋「あれ、Aちゃんそれどしたん？」

心配そうな顔で見つめる先にはキスマを隠した絆創膏が。

「あ、え、あの、ちょっと擦りむいちゃって」

バレませんようにバレませんように……

大橋「そうなん！？痛くない？大丈夫？」

すごい本気で心配してくれてる……

やっぱり大橋先輩は優しい人だな……

「大丈夫ですよ！たぶんすぐ治るんで！」

大橋「よかったぁ……

もしAちゃんに何かあったら嫌だもん。」

「へ……」

大橋「なんかあったらなんでも相談してな！」

ニコニコと子供のような笑みを浮かべる先輩。

この優しさと笑顔に胸がキュンと鳴る。

大橋「あ、電車きた～」

帰宅ラッシュの時間とかぶったみたいで、電車にはまぁまぁの人が乗っていた。

でも1つだけ席が空いてあった。

大橋「Aちゃん座り？」

「え、でも先輩は」

大橋「俺はええから！」

そう言って空いてる席に座らせてくれた。

わたしだけ座って申し訳ないな……

大橋先輩はわたしの目の前につり革を掴んで立っている。

なんだか彼氏みたいだなって思うと思わず笑みがこぼれて

大橋「ん？どしたん？」

「なんでもないです笑」

ｸﾞﾗｯ

大橋「うぁっ！」

「っっ//」

こんなこと漫画上だけだと思ってた……

今の状況を説明すると、電車が大きく揺れてその勢いで大橋先輩が窓に手をついてしまい、つまり壁ドンの状況。

顔……近い……/

大橋「ご、ごめん！」

「だ、大丈夫ですよ/」

大橋先輩は何度も頭を下げてて、でもよく見たら耳は真っ赤になっていた。

ドキドキとなる心臓は止むことを知らなかった。