天使と悪魔2 (ページ12)

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You side

日が過ぎるのは早く、ついに決闘の日になってしまった。

もちろん納得はいっていないし不安でしかない。

会場になっている大きな広場にはたくさんの観客の天使と悪魔がいてみんな楽しそうにしている。

わたしは特別席に座らされて、隣には王様も座っていた。

なにこのプレッシャー……

すると両端から恭平と大橋先輩が入場し、大きな歓声があがる。

2人とも大きな羽を広げて剣を腰につけていて顔つきは険しい。

ほんとに今から始まってしまうんだ……

何かを祈りたいけど何を祈ったらいいのかわからず、とりあえず目をつぶって心を落ち着かせた。

そして会場は静まり返り鐘の音が鳴り響いた。

はじまりの合図だ

しかしさっきのような歓声は聞こえず、歓声どころかどよめきが起きていた。

恐る恐る目を開けてみると……

「大橋先輩……？」

そこには剣を地面に置いて頭を深く下げている大橋先輩の姿があった。

これは……どういうこと？

王様「カズヤ！！何してる！！」

大橋「ほんとに申し訳ございません……」

恭平「え、？」

謝ってる……？

王様もかなり怒っている様子でわたしも何が何だかわからなかった。

大橋「実は……ノアとお付き合いさせていただくことになりました」

恭平「は……」

「ええええええええ！？！？！？！？！？」

え、まってどういうこと？

大橋先輩がノアと……？

じゃあこの勝負はどうなるの……

王様「ふざけてるのか…！！！」

大橋「こんな勝手な決断をしたことは大変反省しております。しかしキョウヘイからも何か言うことがあるみたいですよ？」

恭平「は……おまえ」

恭平は険しい表情からなぜかおもしろそうな表情に変わってケラケラと笑い始めた。

恭平「ほんとカズヤはなんでもお見通しだな」

するとキョウヘイも剣を地面に置いてわたしの方に体を向けた。

今度は真剣な目付きでわたしから絶対に目を逸らさなかった。

恭平「俺は人間になります。A、こんな俺だけど付き合ってください！」