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1話 ページ2

ぱちり、私は目を覚ました。

周りを見渡してみれば、そこは緑色に包まれた……緑色に包まれた?


そこまで確認してから、状況の異常さに気付いてバッと起き上がる。


「……ここ、何処?」


私は、学校に行く途中に車に轢かれて死んだ――筈。

でも、今私はこうして行きている、考え事をしている。

……どういう事なんだろう?


少なくとも、私は意識が途切れる前に救急車に運ばれていたのを覚えている。

だけど、ここは緑色に包まれた、凸凹が多い場所。

……ますます状況が理解出来ない。


落ち着こう、そう思って近くにあった水溜りを覗き込んでみる。

すると、そこには可愛い女の子が覗き込み返していた。


……いや、分かってる、分かってるけど……


そう、この可愛い女の子は私だ。

私は黒髪黒目で、見た目は中の中な普通の女子高校生だった。

今、水溜りに映っている私は……


紫色の綺麗な膝ぐらいまで伸ばした髪、金色の目。


うん、原型が無い。

ちなみに、髪はそれぞれ赤と青の大きめなリボンで2つ結びにしてある。


そして服はゴシック風のような、薄い紫色の長めの上着。

下着は暗い紫色の長袖のワンピースで、首に近い部分に赤いリボンが付けてある……

……これ、改めて頭の中で説明すると結構難しい構造してるな。

本当はあみあみとか色々あるけど、復唱してるとキリが無くなるから省略。

黒い……タイツかな?タイツに、靴は薄い紫色のロングブーツ。


中々個性的な衣装をしている。

ゴシック風?不思議の国のアリス風?良く分からないなぁ……


と、そんな感じで考えていると、


「だれ?」


後ろから、可愛らしい声が聞こえてきた。

聞き覚えのあるような、ないようなそんな不思議な声。

振り返ってみると、そこには背の低い、ピンク髪の可愛らしい……男の子かな?……男の子がいた。

服もピンク、ズボンと靴部分だけは赤で……何処かで見た事のある配色だ。

そう、例えれば人気ゲームで、私が良くプレイしていた星の……


「ねー、だれってばー」


と、少し考えていたら声をかけ直されてしまった。


「あ、ごめんなさい」


自分でも驚くぐらいの、アニメに出てくるキャラみたいな声で謝る。

さて、自己紹介しないと。


「ええと、私は…………私は……」

「わたしは?」


……緊急事態、名前が思い出せない。

なんでさっきまで違和感を持っていなかったのか……


とりあえず、仮の名前を考えてみよう……

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作者名:ぺるせぽね | 作成日時:2018年8月14日 9時

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