俺だけの天使 ６

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赤side


俺の腕ん中で、いきなり寝始めた神ちゃん。

抱っこして、深夜のエレベーターに乗る。


神ちゃん、ちょっと痩せた？


思ってたよりずっと軽くて、心配や。


お酒弱いのに飲むから・・・


おまけに、雨の中、歩き回ったみたい。


「風邪ひくで、ほんま」


ベッドにそっと下ろして、

抱き抱えながら、
神ちゃんの濡れたワイシャツを脱がす。

神ちゃん、されるがまんまやねん。


ずぼんは流石に脱がしたらあかん？

ああ、けど、ちょっと濡れてるしな・・・


ベルトに手ぇかけたけど。


カチャカチャって金属音だけで、
もうあかん。

心臓、持たへんわ。


寝てるのは分かってんねんけど。


「神ちゃん、俺の服着る？
取ってくるからちょっと待っといて」


一応、声かけてから離れようとしたら。


「嫌やあ。
離れんといてぇ。
抱っこがええ・・・」


甘えた声出して、

俺の首に腕回して、
シーツの上に引っ張り込んできた。


え、えって、思う間もなく、
神ちゃんの上に馬乗りなってもうてるやん。


「神ちゃん？！誰かと間違えてる？」


「んふ、むにゃ、にゃあ」


やっぱり寝てるねんて！

神ちゃんは夢ん中。


俺を抱き枕にして。

目の前の綺麗な瞳は固く閉じられて、
むにゃむにゃ唇だけが動いてる。


「しげぇ。
俺から離れたらあか、ん。
こた、きく、んとこ行かんといてぇ」


寝言なんか、微妙な感じやけど・・・

めちゃくちゃ可愛いぃ！！！


「離れへんよ。
ずっと神ちゃんだけが好きって、
最初っから言うてるやん」


「ほんま？
俺だけ？」


「当たり前やんか」


ぐずんぐずん言うてる神ちゃんを、
ぎゅうっと抱きしめて、
よしよししてやる。


さらさらの茶色い髪。

長い睫毛が、ばさばさって揺れる。


瞳は潤んでて・・・


なんちゅう、可愛ええ生き物。


透き通るような肌は、どこか儚げで。


この世で、
神ちゃんより綺麗な人を、

俺、見たことない。


高い鼻に、自分の鼻を、わざとぶつけて。

それから、小さな唇に唇を重ねた。


神ちゃん、満足そうに、

ふわあって、笑ってん。


「しげ、やめたらあかんの、もっと」


なんて、煽ってくるねんで？

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