俺だけの天使 ６

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抑えても漏れてしまう、

鼻から抜ける、
自分のものじゃないような声にもならん声。


「望、ほんま、可愛ええな」


「流星、こんなことしてたら、
ちっとも星、見えへん」


「そやな、けど、今の俺には星より望かな」


「・・・何言うてんの、流星のアホ！」


ボカっと肩を叩いた時、星がまた、ひゅっと流れて行った。


「あっ！あっああっ・・・流星のせいや。
願い事が・・・」


「お星様、望の胸にある言葉にならん想い。
叶えてくれるはずやろ？」


「そっか、そうやな！
流星ってたまには良いこと言う！」


心にあったのは、ずっと流星の笑顔。


俺のこと好きでおって。


俺もこのままの気持ちでおりたい。


ずっとお互いを大切に想っていたい。


「たまには余計や、生意気な子め」


おでこ、ちょんって、突っつかれて、
流星がふっと、笑った。


ああ、この顔も好き。


好きで自分が埋め尽くされそうなんて、初めて思う。


溢れてしまう気持ちを持て余してるから。


全部、流星に受け止めて欲しいねん。


「流星、もう一回、ここでキスして？」


「ほんま、この子は、」


流星が顔を傾ける。


微かに触れただけやのに。


籠った熱が伝わって・・・


居ても立っても居られへん気持ちになる。


「流星、部屋、帰ろ」


自分から、流星のTシャツの裾、掴んでた・・・









人っ子一人通らへん山合いの道。


離れたくなくて、

流星にぴったりくっついてる。


星空の下、少し歩いては、キスして・・・


ログハウスまでの、緩い下り坂。


たった数百メートルやっていうのに、
一向に進まへん。


胸の奥がじんじんしてること。

流星に気付かれてしまうん、恥ずかしいのに。


隠す余裕なんかない。


流星、キス上手いから。


溶かされてしまう。


離されると寂しくて。


もっともっと、してて欲しくて。


無意識に、自分から、唇、求めてしもうてる。


「望のキス、可愛ええな、もっとして？」


俺の髪をすいたり、頬を撫でたりしてた、
長い指先が、唇に触れた。


それだけで、じゅんって、体が一層熱くなる。


それを見透かしたように、
流星の手が、唇から耳たぶにうつる。

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