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____心なしか寮が暖かい。例のオンボロ寮にいるというゴースト達が暖炉に火でも付けてくれたのか?

それとも寒さに耐えかねたグリムが……

いやそれとも外が寒すぎて普通に私がおかし___

「どこに行っていたんですか監督生さん?」

「ウワァァアアーーーッッ!!?!」

広間に入ると突然近距離真後ろから声をかけられ、思わず前方に特大ローリングかましながら渾身の叫び声をあげてしまった

___だだ誰だ誰だお前誰だ!!!何だ!?!誰だ!!!敵襲か!?!何だ!?!

ローリングしたあと床に突っ伏していた頭を勢い良く上げる

そこに居たのは……__


「急に大きな声を出さないでください 心臓止まるかと思いましたよ!私 か弱いので!」


___クロウリー…………


画面で突然出てくる演出を見るのと、実際にやられるのとはこんなにも違うものなのか

恐怖にも似た驚きのあまり等身大学園長を目の前にしてもその凛々しい声と姿が頭の中にすんなりと入ってきてくれない。

朝とはいえ周りはまだ暗い。それに加え私はこの寮の灯りの付け方もしらないのだ…わかるか?つまり薄暗いところで真後ろに気配なく人が立っていたんだ、普通に考えて怖いし普通に考えてビックリする。

生まれて初めて腰が抜けたわ、立てん。



「何してんですか先生…」

驚きが一周して怒りへと変換されたためか 自分の声色が明らかに不機嫌だということが伺える。

「おや、怒ってるんですか?何に?まさか!私に!?そんなまさか〜…ねえ?」

生クロウリーに胸が踊るが、とりあえず本当に何しに来たんだアンタ。

正直なところずっと眺めていたいが あまり長居されると『監督生』が『監督生』じゃないということに気づかれてしまう。どうにかしてボロが出る前に帰らさねば…

そう思った矢先……


「__監督生さん、今日は何だかいつもと違いますね」


おは〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!!!


この人のこういう無駄なことだけ無駄に勘が良い所果てしなく好きだけど今はちょっと困る〜〜〜〜ッッ!!!



「そ、うですか?」

「そうですよ?まるで別人です」


____御明答。

えっヤダヤダ、私の心臓口から出てません?大丈夫??


「…まあそれはさておき。今日私がわざわざ出向いた理由はわかってますね監督生さん」

「………………」


す ま ん 知 ら ん 。



問いかけに対して明らかに目が泳ぎまくってる私を見た学園長がわざとらしくため息をつく。

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作者名:名無しの権兵衛 | 作成日時:2020年9月6日 4時

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