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#1  ページ4

私のポジションは、
この世に生を授かったときから決まっていたのかもしれない。

「今日××ちゃんち集合ね」「おっけー」
「××くん今日もヤバかったよね〜」「尊いよね〜この前のライブも良かったし……」

「………っと…解良さん、ノート集めるのお願いしてもいい?」
『分かりました』ノート集めは学級委員の仕事だろ。
「ありがと〜」


「ちょっと雫!アイツに話しかけんなよ〜」
「まあまあ。押し付けて来ただけだからww」
「うわぁ雫が1番サイテーじゃんww」
「……早く学校辞めれば良いのに。シー クスクス…」聞こえてるぞ。高2なのに小声話も上手く出来ないのか。

――宮森 雫。
顔面偏差値高。頭脳明晰、スポーツ万能、男女問わず優しく、同性異性どちらにも好かれる。教師からの信頼も厚く、生徒会長の役割も担う。
しかし裏では、低カーストと自分が決めた女子を虐めている。また、自分の邪魔になるような女子も消している。

そんなことを知っているのは、彼女の取り巻きか、私か、彼女に虐められて不登校になった女子達だけだろう。

ノート集め(押し付けられた仕事)は、簡単だ。まだ提出期限を守っていない奴らに声を掛けるだけ。しかし、私はそれが苦手だった。

人見知りというわけではない。あんな奴らに話し掛けるのが嫌なのだ。

「今日またやる?」
「あいつしつけェからな」
「今度はボッコボコ…再起不能にしてやるか」

「1年の染田ってコ、調子乗ってるよね」
「ねー。ちょっと顔が良くて、勉強も運動も出来て、良いカラダだからって……」
「何かやましいコトでもしてんじゃない?」

「男誑かすとか、最低だよね。アイツ色んな男子と噂あるし」
「この前廣島君をフッたらしいよ」
「え?は?何様なのアイツ。」

「……今度うちらでそいつ懲らしめない?」


『…………あの』
「それでさ〜てかもしソイツが居なくなったらどうすんの?」
『すみません』
「竹田にしよ、あのクソデブ」

『……チッ、おい』
「!?……何だよ!」
『ノート提出して頂けます?』

「何だ!?やる気か?」
『え…だからノート……』
「おーしやってやろーじゃねぇか!おいお前ら!」

 
 * * *


『もうこれで終わりか?』
薄暗い裏路地の先に、1人の女と5人の男が居た。女の方はかすり傷1つ無い。しかし、男の方は全員がボコボコにされていた。

『ノート貰うからな。………しょーもな、帰ろ。』

帰っても同じか、と女は呟いた。

#2 →←prologue.血を啜る音



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ルネ - 面白いです!性癖に刺さりました… (2021年6月12日 18時) (レス) id: 38d7808c98 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Lui | 作成日時:2021年5月16日 11時

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