ゲームの転生者の歩む道[オリジナル] (ページ15)

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11セーブページ15

A視点
春の生死を確認する前に、ステータス画面が浮かび上がる。levelは3になっており、春の能力。権謀術数があった。

いつの間にか校舎の中も騒がしくなくなっていた。きっと、どこかに逃げたんだろう。ゲームと一緒なら逃げた場所は政府の奴らもしらない地下室だ。その地下室に行くには、鍵が必要でその鍵のありかを知ってる奴と戦わなきゃいけない。

『まぁ、戦わなくても僕なら分かるけど』
校舎とは反対側に進む。校舎とは反対側にある林の奥に小さな小屋があった。その小屋の中に予備の鍵が入っているはず。

『何色だったっけな～』
そんなことを呟きながら小屋の扉を開ける。小屋には、棚が三個あり、その全ての棚に鍵が入っている。その棚の中には、不自然に一カ所だけ鍵がおいていないところがあった。

『先に持ってかれたか…』
すぐに、辺りを見渡すが、特にこれと言った人の気配はなかった。
きっと、今から戻っても間に合う。そう思い、急いで、校舎に戻る。走っている途中、人の気配を感じ、止まって気配を探る。
さっきまでは、感じられなかった。つまり、ここら辺にいる。

『いるのは分かってるからな』
持っていたナイフを適当に投げる。すると、驚いたのだろう。ひっ！という小さな叫び声がした。声がした方に向かう。

『5秒以内に出てこなきゃ殺すよ』
そう言って5秒数える。5…4…3…2。2まで言うと茂みから美空が出てくる。

美空「……」
涙目でこちらを睨まれる。それは、そうだ。自分が助けた相手が仲間を殺すなんてしたら怒るのは当たり前だ。

『殺されたくなきゃ鍵を出せ』
そう言って、手を出す。が、一向に渡そうとはしない。

美空「最初と全然違うね。最初は、大人しくて、敬語も使ってて凄い礼儀正しかった」
震えた声でそう言われる。今にも泣きだしそうだ。

美空「どうして、こんなことするのか美空には理解できない」

『僕にも理解できない！』
無意識に強くそう言った。自分が出したのかと疑うような怒りが混じった声だった。それが、何に対しての怒りなのかまったく見当も付かなかった。

美空「怒りたいのはこっちだよ！何で、美空達ばっかりこんな思いしなきゃいけないの？おかしくない？美空は初めて経験したけど、正義君とか、千尋、碧とかは何回か経験してる！大事な人を目の前で亡くすんだよ？その気持ちがお前に分かるの？！」
美空が僕が投げたナイフを拾い、急接近してくる。反応するのが遅く、首を切られる。