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『この日記に書いてあるあいつらって誰ですか?』
日記を指差してそう言う。意見は様々だが、大体はプレイヤーの事という意見が多い。

千尋「政府の事だよ…あ、政府って分かる?」

『そのくらい分かりますよ。でも、何で政府のことを話している文が"あいつらがまた送ってきたかもしれないから気を付けた方が良いかも"なんですか?』

千尋「あー…んーっとね。うちらってさ髪の色とか目とか可笑しいでしょ?元々はこういう髪の色とかじゃなかったんだよ」

千尋「ある年に能力ってものが発見されて、その能力を発揮する為に、注射とか手術、訓練をしたのそしたら、うちらはそれに成功して能力が使えるようになったんだ…只、やっぱり、代償ってものがあったんだよ」

千尋「その代償が髪の色や目の色が変わること。場合によっては耳が生える人もいたよ。まぁ、それを見た大人達が能力の事をウイルスと言って恐れた。んで、うちらは感染者って事で政府からここに送られたんだけど、政府は毎年毎年うちらを殺そうとしてくるんだよね」

『そうなんですか…良く、誰も死にませんでしたね』

千尋「……死んだよ。皆目の前で殺された」
少し、間を開けてからそう答えられる。

千尋「この秘密基地に入ってた奴も死んだよ。すっげぇ良い奴だった」
思わず、言葉がつまる。どう反応すれば良いかわからなかった。

『……』

千尋「だからさ!碧が君を殺したい気持ちもわかったんだ。碧と死んだ子は接点無かったけれど、ちゃんとした仲間だったからね。あいつそういう所は意識高いからさw」
目の前に立たれる。

千尋「皆優しいからね〜!君がうちらを殺そうとしてんの分かってんのに気づいてないふりしてんのよ。計も正義もそうだよ。本当に優しすぎるよね〜!」

千尋「今の話を踏まえてもう一度聞くよ。君の名前は?無名なんて。それは、君が体を借りているこの名前だろ?」

『なっ?!…』
思わず身を乗り出す。そこまで知られていたなんて……まぁ、隠す理由も無いし、良いか。

『A…僕の名前』

千尋「そっか!じゃあ、A!うちが学校案内するよ!」
拒否権ないんだろうなぁなんて苦笑しながら思う。満足そうに先を歩く千尋に仕方なくついていく。

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作者名:みむ | 作成日時:2022年2月13日 21時

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