ゲームの転生者の歩む道[オリジナル] (ページ17)

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13セーブページ17

茂みの方を見る。そこら辺から愛が出てきたから愛はそこら辺にいるはず。そうだとしたら、愛を先に殺してからの方が美空を殺しやすい。
只、美空は、戦闘面では四天王に入ってもおかしくないと言われるほどに強い。だから、愛にはそう簡単に触れさせはしないだろう。それに、愛の能力は攻撃を弾く。この二人のコンビはキツすぎる。
どうするか…

美空「大事な人。君にもいるんでしょ？だったらこんなこと止めよう？こんなことする意味無いじゃん！」
涙目でそう訴えかけられる。
意味なんてない。あるなら教えて欲しいほどだ。でも、只、何かが凄く引っかかる。何かを忘れている。彼の名前もその原因の一つなはず。

『大事な人はいたかもしれない』

美空「なら！」

『只…その人の名前すらわからない』

美空「大事な人なのに？」
そう言われて少し腹が立つ。
確かに思い出せない。どこにいるかもわからない。けど、それでも大事な人だったはず。

美空「そうだ！美空もその人探すの手伝う！だから」
うざい。やめろ、偽善者が。
美空が言い終わる前にナイフを茂みに向かって投げる。

『僕も探してあげる』
そのナイフは愛には命中し無かったものの近くにいったようできゃっ!と叫び声がする。

美空「愛？！」
美空がすぐに愛の方に向かおうとする。背中を見せた瞬間勢いよくナイフを振るう。美空は足音に気づき避けたが避けきれず肩にナイフが当たる。

愛「美空！」
愛は茂みから出てきて美空を庇うように美空の前に出る。

『何それ？フライパン？そんなんで守れると思ってるの？』

愛「ナイフ使ったことないし！それに、急いできたから近くにある物持ってきたの！」
恥ずかしそうにそう言われる。フライパンでも武器は武器。愛に武器を持たれるのはまずい。愛の能力は難攻不落。
非常に攻めることが難しいと言う意味を持つ四字熟語が能力になっている。これだけを聞くと、倒せないのではないかと自分も思ったが、非常に難しいだけであって無理とは言っていない。隙を見つければ倒せる。

美空「愛！危ないから隠れてて！」

愛「守らなきゃ美空が死んじゃう！」
美空が言い終わる前に強く愛が返す。

美空「愛…」

愛「とりあえず、肩の傷深そうだから手当てして！美空が回復するまでなんとか耐えるから！」

『耐えられたら困るんだけどな』
そう言いながら、思い切り地面を蹴り、距離を縮める。鈍い音が響き、耳に残る。

愛「フライパンって結構使えるね！w」

美空「そこ？！w」