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6話 ページ6

『ん。美味しい』




お兄さん、これ間接キスですよ。



なんて勇気のない私は言えません。
彼は彼で満足そうにしてるし、結果オーライ?




我慢していた腹に物を入れてしまったせいか、無性に何かが食べたい気分。
でも簡単に作れるものは炒飯以外思いつかないし、私に作れる料理なんて限られてる。




目の前の皿は綺麗な白。
すっかりお腹いっぱいなのかうたた寝しそうな様子だ。




はぁ。何か買ってこようかな。




どうせ今日も彼は泊まるんだろうし、明日の朝ごはんも用意した方が良さそう。
時計を見ると既に日付を越していた。
これはコンビニだな。



椅子をひいて重い体を立たせて鞄から財布を手に取る。





「どこか行くのか?」




不思議そうにそれを見る彼。
首を傾げる姿とかが一々あざといぞ。




『うん。コンビニにね』









「______ッ待って!!」




うわっ、びっくりしたぁ・・・



掴まれてる左腕。その先に彼は顔を歪めて必死に何かを訴えかけようとしていた。





「待っ、て・・・・・頼むから、置いてかないでくれ」






.







何があったというのだろう。




隣を歩く彼を見てふと思った。
結局あの後手を離さなかった彼に着いてくるかと聞いたら即おーけーで2人でコンビニへと向かう事にした。




聞けるにも聞けないし、人の事情にずかずかと入り込むのはどうかと思う。
それでも恋愛漫画では彼の秘密を知るのが流れなのだろうか。
ドラマでいうなら抱きしめてしまえば心が通じたりするのかな。


もし、この流れがそれらに繋がるのなら、一つだけ合ってないものがある。



彼の名を私はまだ知らない。



ご飯作ってあげたのに名前は教えてくれないし、なんかワケありだし。




ほんと、面倒臭いのを拾っちゃったなぁ。






・・・それなのに、何故か繋がれた右手は嫌に思えなかった。





「・・・・・何があったのか、聞かないのか?」




『聞いてもいいならきくけど、私はそこまで貴方に興味無いからね』





街灯に照らされた彼の顔が怒ってて、私は苦笑した。



そんなにも聞いて欲しかったか?
期待にそえなくて悪かったね。



なんか、



子犬というより、1匹の猫かな。

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設定タグ:中原中也 , 文スト , 原作無視
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天さん(プロフ) - 小松七さん» あ、ありがとうございます!!(´;ω;`)可愛い&ちょっぴりワケありな中也書けるように頑張ります!! (2017年9月25日 16時) (レス) id: e35c262d1b (このIDを非表示/違反報告)
小松七 - 中也さんがあぁ!!え、ちょま、、、可愛過ぎだろ!凄く気になりますので更新頑張って下さいね!無理のない程度に。 (2017年9月25日 0時) (レス) id: 69007943fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天さん | 作者ホームページ:http:/http://commu.nosv.org/p/tensan819  
作成日時:2017年9月12日 23時

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