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◇◇◇


屋上に私はいた。夜風が気持ちいい。下の階ではFBI捜査官達が警備やら見張りやらをしているんだろう。
えっ?私?そんなことするわけないじゃん。むしろ、サバゲーとか趣味も出来なくてイライラが溜まってるよ。
ちなみに、ここにいるのはある人からの電話を取るためなんだ。携帯が振動する。


「時間通りにかかって来たね。父さん」
『俺、レディの約束は守る主義なの』
「娘にレディ、ねぇ……」


電話の主は私の父の七瀬篤。七瀬篤は元CIA捜査官だ。彼はアメリカ生まれのアメリカ育ち。現在は……


「どこにいるんだっけ?」
「ブルキナファソで武装解除させてるよ」

あっ。はい。そんな感じの父親です。
最近になって知ったんだけど、元は敏腕CIA捜査官だったらしい。
それが急に『ちょっと世界征服してくる』と言いだし、世界中をうろうろしている。うぃす、徘徊っす。
焦ったよ。父さんが厨二になったのかと思ったよ。


『真尋ちゃん、ご苦労様〜。俺の元部下達が褒めてた。ついでに言うと、リクルートされてたけど……』
「ありがとう。断っておいて」


就職する気など当分ない。ニート万歳!社畜反対!


「あ、一つお願いがあるんだけど」
『何?』
「降谷未帆のこと調べといて。偽名は安室咲、ね」


一瞬の沈黙があった。なんか色々調べてみたけど、安室咲としての情報しか出てこないんだよな〜。本当は使いたかなかったけど……おーい、父さん?パパ?どしたの?おーい!


『え、咲ちゃん?あの子がどうかしたの?』
「何、父さん知り合いなの?」
『知り合いっつーか……ごめん、真尋ちゃん。それだけは無理だわ』


電話の向こうで父さんがため息をつくのが聞こえた。


「は?え、なんでよ」
『俺が殺される』


珍しく真面目な声でそう言った父さんに今度は私が言葉を失った。殺される?未帆ちゃんに?……なんで。そんなことを考えていると、父さんが『真尋ちゃん』とテンションを上げて話しかけて来た。


『お金振り込んでおくから仕事してくれない?』
「父さん愛してる」


いくら振り込んでくれるのかなぁ〜?サバゲーの新装備買えるかな?それとも『駆逐してやるっ』とかいう某アニメのグッズ買おうかな〜?

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綺藤(プロフ) - ふきさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるととても嬉しいです(´∀`*)更新は遅いですが、これからもよろしくお願いします!! (2018年8月19日 21時) (レス) id: 72513d01c9 (このIDを非表示/違反報告)
ふき(プロフ) - 面白いです!何回見ても飽きません!更新待ってます。これからも頑張ってください。 (2018年8月16日 11時) (レス) id: 3e86faee5c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺藤 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2018年3月23日 19時

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