【名探偵コナン】アメリカから天災が来日した件について。#3【ギャグ】

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「コナン君」
「……誰だ、お前」


真尋が去ったあと、地下室から姿を現した女がいた。肩下で揃えられた黒髪は、女の動きに合わせてさらさらと揺れる。パンツスーツを着こなすその女は、どこかの企業のキャリアと言っても不思議がない。


「彼女のことは諦めた方がいいと思います。君では無理よ」
「俺の質問に答えろ。何者だ、お前」


コナンのその問いに、女はクスリと笑った。


「私ですよ。安室咲」
「……は？」
「だから、私だと言っているだろう、少年」


声色を元に戻してそういった彼女に、「……いや、なんで変装」とコナンは動揺をあらわにした。そんな様子を見て咲はニコリと笑った。


「ちょっと野暮用で。驚いたでしょ？」
「ああ。で、俺なら無理ってことは咲さんなら出来ると？」
「愚問だね。あ、これお酒入り？」
「え？あ、ああ」


もーらい、とチョコを食べた彼女はしばし考える仕草を見せた。


「【ブルームーン】、か」
「なんだそれ？」
「カクテル。あ、少年、私からもチョコ。【ジャック・ローズ】っていうカクテルが入ってる」
「いや、なんで酒入り？」


コナンが突っ込むが、


「まあいいや。私は帰るね。哀にもよろしく伝えて」


華麗にスルー。
後ろ手にひらりと手を振った咲は、深く帽子をかぶった。

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