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「横山が、好き」
そう言った瞬間に身体中が熱くなったのを感じた。
目の前のこの、色白ど金髪ヤンキーは、
白い肌をした顔が真っ赤になって、
「……俺も、ほんまは自分の気持ちに敏感で優しくて、でもそれに蓋をしてまう不器用なAが、
好きやで。」
「……最初から直接言えばええやん」
「ちょっとはAに感化されたろと思って。数学者になった気分やったわ〜」
「ググッただけやろ笑」
「うるさいわ!」
「その見た目で怒鳴んな!怖いわ!」
「あ、そういえば金髪染めたろかな思っててん」
なんでよ、とうちが聞くと、
「いや、前に金髪はタイプちゃうって言うてたやん」
「そんなんいつ言った?心の声漏れてた?」
漏れてたで。と笑いながら言う。
「横山が好きなようにしてたら、うちはそれが好きやで」
「言ってることと言ってることがちゃうやんけ……」
また照れてる。
この人生17年目、科学と数式を愛してきたうちが
初めて恋をしたのは、
学校1の、優しくて色白の、ヤンキーでした。
fin.
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作者名:mamico | 作成日時:2019年7月1日 2時