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難易度1 ページ1

私は、どうしてこんなことに___



薄暗く冷たい監獄の鉄格子から少し外が見える。


そこには、可憐なストレートヘアを揺らし、にこっと優しい笑みを浮かべる少女がいて、


その隣には、私には決して見せなかった愛おしそうな眼差しで少女を見る、私の婚約者であった男がいて…


どうしてこうなってしまったのか。

あの少女がいなければ、今頃私もあのように笑えていたのだろうか。


否、それは違う。

これは決められた私の運命。あの少女がいようがいまいが
私が死ぬことは変わらないのだ。



でもこんなのあんまりだ。17歳の誕生日に誕生祭も開かれることなく首を落とされるなんて。


……いや、でも私には来世というものがある。


生まれ変わりってものがあったなあ。
もちろんそんなもの創作上の話だと分かっているが…。


もうずっとこの冷たい牢屋に閉じ込められたままで気が狂ったのかもしれない。だが、生まれ変わりという希望が見えた。


柄にもないにんまりとした微笑みが漏れる。


ふと、そこに一つの軽やかで、それでいて重苦しい足音が近づいてくる。


「……調子は、どうですか。」


「……もうお嬢様じゃないから、敬語なんて使わなくていいと何度言ったかしら。」


「……昼食をお持ちしました。」

私の言葉が聞こえていないのか、変わらず畏まった態度でいる彼女、しにがみ。

彼女だけはハブられていた私を心配して見ていてくれたし
こうして度々ご飯を持ってきてくれる。

彼女の優しさは傷ついた私の心に深く沁みた。


彼女は結局私が昼食を食べるまでずっとそばにいて、
心配するような眼差しで私を見ていた。
嬉しかった、が
ただ一つ、去り際に見せた歪んだ笑みが気になった。



そして、首落としの刑に処される日。


「これより、罪人A・ラーリエの処刑を開始する!」



その言葉を合図に、私は3つの穴に手と頭をはめられ、




頭を落とされた。

もはや何も感じず、生まれ変わったらあの子みたいになりたいなあと思いながら、意識を落とした。



今日は私の誕生祭。

難易度2→


ラッキーヤンデレ

カニバリズム型


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作者名:動くかもしれない点P | 作成日時:2023年8月31日 22時

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