大佐と刀剣

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頼むべきかどうするか迷っているうちにどんどん日が過ぎていく…
カレンダーを見てため息が出る
翡翠自身この時代にいられる時間は限られている
翡翠は未来の人間であり大佐とは違う時代を生きているのだから
そして…近ずく大佐の命日、死を迎える日はもう目前だ
ここでそのまま歴史どうりに死を迎えていただくか？
もしくは死を迎える寸前に助け、この件を話し協力してもらうか…
時間がないうえに問題も山積みだ
歴史に干渉する上での規則として干渉できるのはこの時のみ
つまり、大佐と関われるのはこの一度のみ
もし大佐を歴史の…運命どうりに死を迎えた場合、また別の…大佐との関わりのない人間を探さなければならない
二度の干渉は許されない
だからこそ悩む
正直大佐と関わるうちに絆されたと言うか死なすには惜しいと考えるようになった
生きていてほしいと…
歴史改変は御法度、分かってはいるが
考えても考えても悪い考えが頭に浮かぶ

そうして時間だけが過ぎて…
「…明日、俺の部隊の出撃が決まった」
大佐の雰囲気に言葉が出ない
「翡翠、ここでこうして話せるのも今日が最後だろう。
明日生きて帰れる保証は無い…いや、保証というより生きて帰れる方が奇跡か」
奇跡…
大佐本人は知らない
その奇跡は決して訪れはしない事を

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