大佐と刀剣

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話すことも出来ず、近づくことすらままならない
遠くから軍隊の凱旋を眺めるだけ
そんな途方に暮れていた時だった
「お待ちください大佐！」
「くどい！」
言い争う2人の男
何事かと見れば言い争って居たのは大佐と側近の男
巻き込まれるのは避けようと背を向ける
「何度言われようと意見は変えん！今日はこいつの部屋で寝る！」
そう言って掴まれた服の襟
「「……っえ？」」
思わず側近とかぶる
「明日には戻る、それまでにどうにかしておけ！
さぁ、行くぞ！」
グイッと腕を引かれる
「えぇぇえ？！」
ズンズンと街中を歩く大佐
周りの人達が群がるが大佐は素知らぬ顔
歩みは止めない、そして手は離さない
結局近くの滞在している宿に案内した
「…迷惑をかける」
「あ、いいえ迷惑では…」
むしろ好都合だった
だが、見るからにイライラする大佐に話していいものか？そんな事を考えとっさに思っていた事をつい呟いてしまった
「なぜ側近と言い争いを？」と
途端に険しくなる大佐の顔
しまったと思ってもあとの祭りだ
「…女だ」
「……へ？」
大佐から話を聞くと同情せざるを得ない内容だった
大佐の話では、軍事会議を終え自室に戻ると薄い布を纏っただけの女が5人ほど自室にいた
思わず己の部屋かと確認するが、間違いなく大佐の部屋
どういう事かと側近を問い詰めれば生涯の伴侶をと軍の上層部が家柄の申し分ない女を用意したのだという
もちろん警戒心バリバリの大佐が良しとするはずもない
抗議しに行こうと部屋を出ようとすると女達が布を脱ぎ捨て裸のまま大佐に抱きついいてきた
大佐は固まったまま女達を睨む

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