ただのモブなんです…。【鬼滅の刃】

廿弐 ページ25

〈カナヲside〉

どうしよう…Aとはぐれてしまった…。
あの子走るのとっても早いから私はまだ追いつけない。

師範からはAさんも守りながら戦うことも大切だと言われた。


今まで一人で戦ってきた私にAを守れるか分からない。
守ったことがないから…。

でも、あの子はこんな私でも笑顔で接してくれた。

怖がりで女の子らしくて…


初めて出会ったとき綺麗な深緑の髪に見とれた。


少し寂しそうな顔がずっと頭から離れない。




”守らないと”



師範が言ったからじゃない。
私があの子を守ってあげないとあの子は…

まともに刀も振るったこともない
華奢な体で鬼たちから必死に逃げてる。

私が助けに行かなきゃいけない。


私の意思なんて…本当はないと思ってた。


私はどうしたらいいのか分からないから。
だからコインで決めていた。


でも、これはコインで決めちゃいけない気がした。


師範がAは強くなるでも、今は私たちが守っていかないと
すぐに消えてしまう小さなろうそくの火だと

此処に来る前に言われた。



「守り抜くから」


鬼を引き連れてる…？
誰だろう……


「もおおおお！！来ないでよぉおおお！！
死んじゃうからぁあああ！！」

「いた」


必死で逃げてる幼い顔をした女の子。



私が守らないといけない子。


私が守りたいと思った子。


笑顔がとってもかわいい子。

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