人質 ページ4
あの日から数日が経ったある日
Aに廻から呼び出しがあった。
何か気に障るようなことをしたのかと悩ませてみるも、この間のことを思い出すと見当たらない。
どちらかというと恥ずかしかった日のことを思い出してしまい、顔が熱くなる。
コンコンコンと3回ノックをすると
入れ
と廻の声が聞こえたので扉を開く。
「？どうしたの？クロノもミミックもいるけど？」
「今日ここにヴィラン連合の死柄木弔が来る」
「……え？それって最近テレビでやってる…？」
「あぁ」
開いた口が塞がらず、アホな表情しか出来ないAを他所に話は進んでいく。
「今回Aさんには人質としてヴィラン連合に預けることとなりやした」
「……は？」
「……」
「何それ？私を売ったってこと？へぇ…そういうことですか。はいはい」
クロノの言葉に即座に反応出来たのは、自分でも予想外だったが、ショックが大きいのは確かである。
じゃあ先日の行為はなんだったのか？と問いただしたくなる。
「そんなに私って駒みたいな扱いだったんだ？へぇそっかぁ」
「違う」
「何が違うの？」
「人質になっておいた方が確実に安全ということだ」
そんな確証などあるはずもないのに何故そんなことが言えるのかと廻を見て思う。
「これから行う計画において、お前は当日にはヴィラン連合と共に行動してくれ。奴らの監視が役割だ。」
「…人質という名のスパイってことかな？」
「その通りだ。お前は良い意味でも悪い意味でも人の懐に入るのが上手い。ヴィラン連合の奴らを信頼させるには適任者なんだ」
確かに、廻くんと結婚することになったのも、私がズカズカとパーソナルスペース侵していったからそうなった感じだもんね。
だからといって、今回もヴィラン連合の懐に入り込めるかどうかは五分五分であろう。
「分かってると思うけど、そんな簡単じゃないでしょ。相手だって警戒は怠らないと思うわけ。一応やってあげるけど期待はしないでよ」
了承すると、死柄木弔がやってきたという知らせが入り、クロノが迎えに出て行く。
しんっと静まり返る。
ミミックもこの絶対零度のような状態に口も出さないようで、札束をずっと数えている。
「悪いとか思ってる？」
「……少しだけな」
これから訪れる死柄木弔が早くこの場に着くことを願うミミックだった。
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コロッケ - じわっと涙が出ました、、。主人公がまた、いつか廻と再会できるといいですね、、(地獄でかも、、？)声が無くなってしまったのはとても悲しく思いましたが、お腹の子とも幸せになって欲しいですね (11月18日 18時) (
レス) id: 0002858abd (このIDを非表示/違反報告)
トマトまと(プロフ) - 完結おめでとうございます！ほのぼのしたところもシリアスのところも全部大好きです！！更新楽しみにしてた作品の1つなので終わってしまうのは悲しいですが、完結を見届けられて良かったです！素晴らしい作品を読ませていただき、ありがとうございました！ (2022年10月7日 22時) (レス) @page23 id: 1d9d2ab89b (このIDを非表示/違反報告)
ひな - あわさん まじそれな。基本オリジン組の所をヴィラン側っていう最高！ヴィランのも見たくて探してたんだけどこの作品まじ神！ (2022年6月30日 21時) (レス) @page17 id: 1e13902fd8 (このIDを非表示/違反報告)
あわ(プロフ) - 圧倒的見つけてしまった感(最高) (2022年1月9日 17時) (レス) id: a26e70e8e6 (このIDを非表示/違反報告)
ガムテープ(主食) - この作品がめっちゃ好きなんだ。順位に納得がいかないのは私だけじゃないはず!! (2021年8月29日 17時) (レス) id: b67168fa9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ての | 作者ホームページ：http://tenorishu
作成日時：2020年3月1日 18時
