ただのモブでいたいんです…。参【鬼滅の刃】

玖拾壱 ページ9

「炭治郎？大丈夫？」

「ああ…座っているからまだそこまで辛くはない」


えあ…？辛かったんじゃん⁉今もまだ辛いんじゃん⁉

帰ろうよぉ‼

そんな辛い顔の炭治郎見たくて連れてきたわけじゃないんだよぉお‼

そう思っているうちに千寿郎くんが一冊の書物を持ってきた。


「これではないかと思うのですが…」

「二十一代目炎柱ノ書…」


すごい続いてるんだなあ。煉獄さんの家系って。


「炭治郎さんが知りたいことは書かれているでしょうか」

「ありがとうございます」


三人でそれを見る。


「「「こっ…これは…」」」

「ずたずただ……」

「これは殆ど読めないね」


繋げて書かれていないからまだ私でも読めるけど、この破りようは……読めねぇな。


「元々こうだったのかな？」

「いいえ…そんなはずはないです
"歴代炎柱の書"は大切に保管されているものですから」

「……とすると」

「恐らく父が破いたのだと思います…申し訳ありません」


うんですよねー‼そうだよねー‼そうだろうと見当がついちゃうよねー‼

何そのむかついて破いちゃうって？可愛いかな⁉

瑠火さん最高に良い旦那さん持ったな……
超可愛いじゃん


「いいえ！千寿郎さんのせいではないです
どうか気になさらず」

「わざわざ足を運んでいただいたのに
"ヒノカミ神楽"や父の言っていた"日の呼吸"について結局何も…」

「大丈夫です自分がやるべきことは
わかっていますので

もっと鍛錬します
舞いの手順を知っている"ヒノカミ神楽"ですら俺は使いこなせていないんです」


そういえばそうだったよね。

体が技の反動についていけなくて一定時間動けなくなるって…。


「そうなのですか…」

「全集中の状態で"ヒノカミ神楽"を使うと体が思ったように動かなくなります
俺の問題です
技に体が追いついてない」


……先に説明しちゃったよ…ごめん炭治郎。

私ポンコツだから…‼ごめんねぇええ⁉


「全集中のの常中で体力は向上しましたがそれでも足りない…
常中ができれば日一日と体力が向上してゆくとのことだったけど一瞬で強くはなれないんです」


その通りだな…だらけて常中してればいいって考えが本当に駄目なんだよね。

盛大なブーメランってことは分かっているよ。

分かってるから何も言わないで‼

分かってるから‼

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