ただのモブでいたいんです…。参【鬼滅の刃】

玖拾肆 ページ12

「刀を失くすとはどういう料簡だ貴様らァアアアア‼
万死に値する…万死に値するゥ‼!」


うっお……こぉれぇはぁ……捕まったらあかんやつぅ


「すみませんすみません‼」

「ひいいいん‼許してくださいィ‼」

「ア"アアア"ア"アアア‼!」

「「もうほんとにごめんなさい‼」」


夜明け近くまで鬼ごっこは続いた。

鬼も鋼鐵塚さんが怖くて出てこなかったのかな……

37歳児……流石だ。

このままじゃらちが空かない……

一か八か行ってみるしかない。


「み、みたらし団子買いますから‼」

「なんだとぉ？」

「な、何言い出すんだ⁉A‼そんな物で鋼鐵塚さんが許してくれるはずないだろう？」

「許してやるから買って来い‼」


炭治郎呆然……そんなところも可愛いぞっ☆

ごめんて。ちょっと情緒不安定なの分かって？


「じゃあ甘味処に行きましょう」

「大丈夫なのか？」

「炭治郎…私に任せて」

「早くしろよ‼」


ひいいん急かさないでぇ！

これでも足ブルブルなんだからね⁉

平常心のフリして足バンビだからね⁉


「じゃあ行ってきます‼
炭治郎は蝶屋敷で休むこと‼
しのぶさん…には
怒られる覚悟は出来てるって伝えて!」

「あ、ああ！」


くっそおぉお‼全力疾走して買ってきてやる‼

うわあぁぁあん‼しのぶさん怖いよおおおう‼

みたらし団子おぉおおおお‼(情緒不安定)

＿＿＿＿

「か、買ってきました‼」

「ふんっ！今度失くしたりしたらもうお前の刀は打たないからなぁ？肝に命じておけよ？」

「ふ、ふぁい」


ビシビシと私のほっぺに

鋼鐵塚さんが指を強めにさしてくる

結構痛いからやめて頂きたい……


「ふふ」


ほっぺフニフニしてきたよう？

え？何そのふふって？

ちょっ……ひょっとこのお面とってみ？

お顔見せてみ？

絶対可愛いじゃん？可愛い以外ないじゃん⁉

やっばい‼ひょっとこのお面すら可愛く見えてきた⁉

最早末期じゃん⁉

しんどい。尊い。可愛い。


「い、生きる糧ぇ……」


てぇてぇ……てぇてぇよお……

癒し…怖いとか思ってごめん。

可愛いは正義だった。

……いつまでフニフニされるのか……？

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