今日から３年A組です。 (ページ9)

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９　-　仲間ページ9

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真壁くんが内通者の話題をだすと、再びみんなの少々荒ぶった言動が飛び交う。

　

少し考えていると、先生が入ってきた。

　

　

柊「さぁ、我こそはという人手挙げて！」

　

フェイク動画を撮らせたのは誰か、という傍から聞いたら容易な質問に

１人だけ、手を挙げた。

　

「甲斐、くん･･･？」

　

わたしの、前の席の人だった。

　

　
怒りながら詰めかける兵頭くんに、甲斐くんは冷たい言葉で応答した。

　

　
先生は『黒幕』が誰なのかを晒してくれるまでは
　
絶対にこの教室から出す気はないのだろう。
　

　

犠牲者が10人。そう考えただけで身震いがして止まらない。
　

　

机に突っ伏してずっと目を瞑っていると後ろから足音が聞こえた。

　

　

茅野「あの、、、その節は、澪奈を助けてくれてありがとうございました！」
　

「さくらちゃん、」
　

　
さくらちゃんは甲斐くんに深く頭を下げる。

　

　

さくらちゃんが説得を試みるが甲斐くんは出て行ってしまった。

　

諏訪「あーあ、」

　

すぐに唯月ちゃんが心無い言葉を発する。

　

「なんでそう、人のことばっか責めるの？責任転嫁じゃん。自分は関係無いって？」
　
小宮山「Aちゃん、、、」
　

「少しは人の気持ち考えようとか思わない？さっきからわたしの名前ばっか呼んでさ、

　それって差別なんだよ。分かる？」

　

河合「そうだよ。･･･なんもしてないのに、偉そうなこと言わないでよ。」

魚住「茅野ちゃんはあんた達よりよっぽどこの状況をなんとかしようと頑張ってるよ！」

　

さくらちゃんの方を見ると、少し表情に明るさが戻っていた。

　

未来ちゃんも、華ちゃんも、わたし達に協力してくれることになった。

　

廊下で円陣を組んでみる。
　

　

「･･･ふふっ、笑」

　

宇佐美「どうしたの、？」
　

「なんか、仲間が居るって嬉しいなぁって、、、」
　

茅野「そうだね、」

　

　

終わって席に着くと、真壁くんがわたしの机に手を掛けてしゃがんで目線を合わせる。

　

真壁「さっきの、よく言ったね。カッコよかったよ。」

　

　

そう言って、わたしの頭をポンと軽く叩いてくれた。

　

さっきの、と言うのは唯月ちゃん達に対して言ったことだろう。

　

　

少しだけ、認めてもらえて嬉しかった。

　

　

　