29 ページ29
全員、黒い何かに捕まってしまった
何よこれ、全然、抜け出せない・・!!
「くそ・・・!!」
「っロビン!チョッパー!ブルック!」
悪魔の実の能力者以外は
地に押さえつけられて
身動きが取れない
「ルフィはどこよ!?
どこで寝てるのよあのバカ!」
いくらなんでも、この状況で
起きてこないのはおかしい
そう思っていると、
青年が思いついたような声を出す
「あ、そうそう
君たちの船長ね、ここにいるよ」
青年は、黒い空間に腕を入れると
その中から
気を失ってるルフィを引っ張り出した
「ルフィ!!バカ!起きなさい!」
「まぁまぁ、悪魔の実を取り出した
能力者は大体こうなるからさ」
「そんな・・・!!」
「死ぬわけじゃないんだ、大丈夫だよ」
その青年は酷く優しい声色で
三人の心臓に、黒い槍を突き刺し
悪魔の実を、ググ、と取り出した
「ウゥ・・・!」
「ギャーーー!」
「アアーーー!やめてくださいー!
私、悪魔の実取られたら
本当に死ん」
「あ、そうか
ヨミヨミの実だからか
ごめんなさい、恨まないでね」
青年はまるで作業をするように
悪魔の実を三人から抜き取った
瞬間に、三人は
ぐったりと気を失ってしまった
「はい、おしまい」
青年は悪魔の実を回収すると
早々に私たちの拘束も解いて
船から逃げようとする
しかし、ゾロが解放されると同時に
青年に切りかかった
「待てこの野郎!」
「・・・・」
だけど、青年は解放したはずの
ロビンを黒い腕でつかみ
自分の盾にした
「ってめぇ・・・!!」
「守るものが多いと、苦労するね」
青年はロビンを連れたまま
船の端から飛び降りた
「ロビンちゃん!あの野郎!」
サンジくんが追いかけに行ったが
ロビンは青年が海へ沈む前に
空中に投げ出されて、サンジくんが
慌ててロビンを掴んだ
「よかった・・・!」
ロビンはなんとか連れ去られずに済んだが
この船にいる悪魔の実の能力者たちの
能力が、あの青年にすべて奪われてしまった
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
悪魔の実を奪えと言われて
頭の中には、そのことしかなかった
ただ、悪魔の実を奪うたびに
誰かの叫び声が聞こえてしまう
「はぁ、はぁ、・・・・・
でも、俺は、海軍の希望の兵器・・・」
俺が悪魔の実を奪わなくちゃいけないんだ
そうしなきゃ、だめなんだ
それが俺の存在意義、生きる意味
俺が愛されるための、条件なんだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 61人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ロモォコ | 作成日時：2019年8月15日 10時
