24 ページ24
その映像が終わると、自分の手から
血が流れだしていることに気づく
どうして、Aが
あんな目に遭わなくちゃいけねぇんだ
怒りの矛先を、今、どこに
向けていいのか分からず
暴君くまに向かって、拳を振り落とした
「マルコ!!」
親父が、覇気を出しながら
俺の名前を諫めるように呼んだ
俺は歯を食いしばって、その拳を収めた
「・・・その拳は
落とすべき相手に、落とせ、マルコ・・」
「・・・・・わかってる・・!!」
震える拳を、なんとか抑えて
暴君くまに謝罪をした
革命軍の参謀総長であるサボは
ベガパンクからの手紙を置いていき
そのまま船から去っていった
その際に、エースと何か口論していたが
サボのほうから逃げるように去った
ベガパンクからの手紙を
サッチが声に出して読み
全員が把握できるようにした
＿＿＿＿私がくまに細工した映像と、
この遺した手紙が行くべきところに着く時
私は、閉じ込められて手助けできない
今も行動を制限されている
異世界人の集団が私の裏切りに気づくのも
時間の問題だろう
そうなる前に、この手紙と映像を残した
本題に入るとしよう。
彼女を助けたければ
聖地マリージョアの最上階にある
氷の部屋に行け
そこで彼女は眠っている
睡眠状態というよりは、植物状態に近い
彼女を覆う薄い膜は、彼女の一部あるいは
彼女が心を許している人物のみ
触れることができる
ただ、それだけでは彼女は目覚めない
彼女は今、不完全な体だ
先ほどの映像でも見た通り
移植された場所のヤミヤミの実が
彼女の体を離れて
胎児になっていく過程があったはず
移植されたヤミヤミの実が
彼女の体を離れる際に、彼女の体の一部も
ヤミヤミの実に引き寄せられた
そうして、わずかにヤミヤミの実に付着した
彼女の遺伝子が、胎児を形成した原因でもある
だから、彼女の欠けた部分を持つ胎児から
それらを取り戻さなくてはならない
すなわち、その胎児を殺さなくてはならない
偶然生まれ落ちてしまった胎児は
海軍で、戦力として育てられた
胎児は、2年の月日で
外見が20歳の青年となった
名前を、Aという
海軍は、彼女と違う名前をつけようとしたが
彼は、幼いころから、自分を
Aだと、認識していた
見つけるのは、容易だが
殺すのは難しいだろう
殺すのが難しいとなれば
彼を捕まえて、彼女に近づけるのも手だ
彼が彼女に近づけば、彼は彼女に
吸収されてしまうのだから
武運を祈る＿＿＿＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 61人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ロモォコ | 作成日時：2019年8月15日 10時
