four seasons.

素直になれなくて。5 ページ22

A「ただいまー！！隼！居る？」

隼は、リビングのソファーで寝転がり不貞腐れていた。

隼「…………………」

A「隼、ごめんね。アレは誤解なの。私と龍友は、なんでもないよ？」

隼「…………誤解？あんなに楽しそうにしてて？浮気してるくせに何言ってんの！」


A「本当だよ！私、浮気何てしてない！
私には、隼だけだもん。」


隼「じゃ、何で嘘ついたの？
俺に言えないことだからだろ！！！」

隼が怖い。普段大声なんて出さないから萎縮してしまう。


A「確かに言えないことだった。
隼を驚かせたかったの。明日、私達付き合って1年じゃない？だから、そのサプライズでコレ。」


隼「……………コレ？財布？」

A「うん。隼、そろそろ変えたいって言ってたからさ、龍友に色々アドバイス貰ったりしたの。」

隼「そうなの？本当に浮気じゃないんだね。」

A「浮気なんてするわけないじゃん！
私、隼しか見えてないもん。龍友は、ただの幼なじみだよ。隼を裏切れるわけないでしょ？」


隼「……ごめん。俺、一人で暴走して。Aに酷いこと言った。」

A「私こそ、不安にさせるような事してごめんね。今度からは、ちゃんと言うから。」

隼「A…抱きしめて良い？」

A「うん。」

隼に抱きしめられ、隼の香水の匂いがとても落ち着く。

私も隼の背中に腕を回し、
抱き合った二人はどちらともなく唇が重なった。

深く深く、息が続かないくらい深いキス。
唇を名残惜しく離せば、隼と目が合い笑いあった。

隼「仲直りね。愛してるよA」

A「うん。私も、隼を愛してる。」

隼「あれ？Aの後ろの袋なに？」

A「んっ？ああ、これは…1年記念日と隼今年で、二十歳になるじゃない？だから、隼の生まれた年に作られたワイン」

隼「マジで？すげー嬉しい！」

A「でも！まだダメ。これは隼の誕生日に開けるの！」

隼「ええ！つまんない！」

A「つまんないじゃないよ！隼、まだ未成年だし、飲ませたら私、捕まる！

それにね、これは楽しみにするの…。
私たちの。隼の二十歳の誕生日までのね？」


隼「////Aー！！俺、一生守るからね！ありがと！」

A「そりゃ、頼もしいね！期待してるからね！」

隼ったら、すっかり機嫌が良くなって私に抱きついてくる。普段はこんなに甘えん坊じゃないのに。でも、悪い気はしないな。

むしろ、嬉しい。


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