【オリジナル】十二天物語 (ページ21)

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二十頁目ページ21

しかも事態は刻々と変化していく
真達を襲っている人たちがいきなり変わり始めた。

体が、めきめきと異様な音を立てて、変わってゆく。

一人一人の体の骨が突きだし、口が裂け、爪が肉食獣のようになる。

真「な、にこれ・・・？」

ぼそりと呟いた真に出雲が焦ったように叫ぶ。

出雲「まずい！第二段階が始まった！」

と、その時

出雲の攻撃から逃れた一体が新たな標的として真にねらいを定め、襲いかかってくる！

真「きゃあぁぁ！！」
出雲「杉川さん！？」

せっぱ詰まった声が聞こえてくるが、出雲自身周りを固められて動けない。
真はなんとか逃げようと腕を払うが逆に相手に吹っ飛ばされ、その衝撃でごろごろと地面を転がる。

出雲「杉川さん！！」

出雲はなんとか真の元へ近寄ろうとするが、やはり、囲われていて近づけない。

転がったまま、ピクリとも動かない真にトドメを刺そうとした一体がいきなり吹っ飛ばされた

出雲「えっ・・・」

驚いた出雲が真に目を向けると、ゆらり、と真が起きあがったところだった。

出雲「杉川さん！」

声をかけるが何の返事もない。
集中すると、何かを呟いているのが分かった。

出雲「杉か・・・」
真「ナウマクサンマンダボダナンボラカンマネイソワカ！」

もう一度声をかけようとすると、高らかに真言が詠唱される。

ついで、真の首に紫色のネックレスがあらわれ、瞳の色が黒から紫に変わるのが見えた