5-21 似てる人（2/06更新） ページ21
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二宮さんに釣られてお辞儀をしてる
「いえ、此方こそ
お邪魔してごめんなさい。パパが、あ・・・」
顔を上げると
開いた口が塞がらなくなってる様子のようちゃんを見て、こっちが焦る
「あ、あのね？
違うよ？似てるだけだから、」
って苦し紛れっていうか、ハチャメチャなことを言ってる私を見て、お腹を抱えて笑いだした二宮さん
「え？似て、る、だけ？」
笑ってる二宮さんとしどろもどろな私を見て
首を傾げてる、ようちゃんに
「二宮和也です。」言っちゃたよー
「え、うそ？なんで？」
「いや、違うよ？違うから、」
「なにが？」
「いや、なにがって、」
そんな
私達のやり取りを見てたようちゃんが
突然頷いた
「うん、大丈夫。」
「へ？」
「パパには、ちゃんと説明しとく。」
「え、ダメダメ。」
「うん、わかってる。」そう言うと
視線が空を彷徨ってから
「えー、と
ちゃんとした人だった、って言っとくから、
うん、大丈夫だよ。」
って、自分に言い聞かせてるみたい
「ちゃん、と、？」私が首を傾げる
「ちゃんと、ねぇ？」二宮さんが口角を上げる
「あ、いえ、芸能界がちゃんとしてないとかって事ではないんです。
パパ、いや、Aちゃんのお兄さんは
Aちゃんを溺愛してるんで、相手が誰であろうとダメなんです。」
「そっか・・・
じゃあ、伝言、お願いしていいですか？
僕はAさんを、ちゃんと大切に思ってます、って。」
二宮さんの言葉に目をまん丸にしながらも
「はい、」って
まるで、自分が言われたかのように嬉々として返事をすると
羨ましいな、
あー、やっぱり私もまた、恋したいなぁ
って溜め息を零した
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作者名：617 | 作成日時：2017年1月9日 10時
