2-26 プレゼント ページ26
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ゆっくりと唇が解放されて
「これで、覚えたでしょ？」
そう言うと
ゆっくりと体も離れてソファの下に座った
ポッケから煙草を取り出して
火を点けると
テーブルに肘をついて
ふぅぅ、と煙を吐き出す
そんな彼の背中が
さっきまでの二宮さんとは違って
不機嫌に見えて
掛ける言葉が見つからなかった
煙草を灰皿に押し付けると
静かに、ゆらりと立ち上がった
そして、
何の迷いもなくスタスタと玄関に向かう彼
え・・・！？
突然の彼の行動と不機嫌な態度について行けず
ただ、黙って彼の背中を見送った
私・・・何か、機嫌を損ねるような事しちゃった？
彼が出てった後、
力の抜けきった体は其処から動けなくって
暫くの間、
呆然と座り込んで何も考えられなかった
どれ位そうしてたのか、
突然、現れたかと思ったら
また、突然いなくなった彼に
「な、に、・・・？」
思わず溢れた言葉
「なにが？」
まさか、返ってくると思ってなかった声に
勢いよく振り返ると
手に提げたコンビニの袋を見せて
「自分で買っちゃったじゃないのよ。」
って笑ってる
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作者名：617 | 作成日時：2016年5月23日 21時
