188 休日 ページ40
かずのいない週末
久し振りに会う友達と
買い物がてら映画でも見ようかって事で
待ち合わせてから
パスタの美味しいお店でランチをした
子供が生まれてから
1人で出かけるなんて、久し振りなんだと言う彼女と
ぶらぶらとショッピングをしてた
結局のところ、子供の物ばかり見てしまって
自分の物に目がいかない
って笑ってる友達に
幸せそうだな、なんて思ってたら
「どうしたのかな？ちょっとゴメンね。」
とLINEのメッセージを確認した後
旦那様に電話をしてる
少し話してから
「ごめん、さちが急に熱出したみたいなの。」
って焦ってるから
「え、大変。さっちゃん大丈夫なの？
早く帰ってあげて？」
「本当にゴメン。
今日、凄く楽しみにしてたのに、」
そう言いながら急いで帰って行った
予定外に1人になった私は
ぶらぶらとウインドウショッピングをしながら
当初の予定通り映画を見ようと
何見ようかな？なんて考えながら
映画館へと向かった
・
友達数人と話題の映画を見て出てきて
あぁでもない、こうでもないと話が弾んでた時
おれの視界の隅に捉えた人物
いつもの場所じゃない所で見る彼女
「ごめん、おれ用事思い出しちゃった、」
「は？何？」
「なんだよ、用事って？」
「え？はる帰んの？」
みんなにどやされながらも
ホント、ごめん
って顔の前で手を合わせて
彼女の元へと、
見失わないように早足で向かった
「A？」
「え？」
突然名前を呼ばれて驚いた彼女が振り向く
「映画？」
「あ、はるくん。
うん、久し振りに映画でも見ようかと思って、ね。」
「1人なの？」
友達でもいるんじゃないかとキョロキョロと
見回すと
「うん、友達に振られちゃって1人なんだ。」
って笑うから
神様、ありがとー！って
思わず叫びそうになる
これは神様がくれた、チャンスなんだ、って
心ん中で興奮しながら
おれん中で誰かが
心臓をドンドン叩いてんじゃないかってくらいに
ドキドキが最高潮なのを押し殺して
がんばって、冷静に言った
「おれ、付き合ってやろうか？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：617 | 作成日時：2015年10月31日 21時
