164 旅立ち ページ16
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「じゃ、行ってきます。」
・
「ねぇ？無理してない？」
「え？」
「自分ちに帰っててね？」
「な、んで？」
涙が滲む
「え？どした？」
焦ってるかずが
「帰ったほうがいい、の・・・？」
「ん？」
「だって、帰っていいよって言った。」
「うん、帰ってもいいよ？
おうちに用事もあるでしょ？」
郵便物とか？
あ、それに、洋服とかも？
女の子は大変でしょ？
「何の、心配・・・」
もう、引くに引けない涙が溢れると
「あれ？なんか勘違いしちゃった？」
って楽しそうに笑うから
「全然、面白くない。」
「ごめん、ごめん。」
「２回言った。謝る気ないでしょ、」
「でも、ホントにダメな時は帰っていいからね？
無理してオレに合わせないで？」
「・・・」
「ん？」
「・・・やだ。」
「はい？」
「帰らない。
だって、一緒にいたい・・・」
なんだ、それ？
やばいよ、顔が勝手に崩壊していく
思わず両手で顔を覆った
「か、かず？どうしたの？」
さっきまで泣きそうだったくせに
いや、ちょっと泣いてたくせに
焦ってオレの心配をしてる
オレはただ
あなたが可愛すぎて、愛し過ぎて
崩壊しそうな顔を隠してるだけなのに
「ホントに週末は自分の用事してて？
無理して此処にいなくっていいからね？」
「うん。1回帰る。
けど・・・また、来てもい？」
「うん。
てか、此処で待っててもらわなくちゃ
ワタシ死んじゃうから。」(笑)
もうねぇ、
おじさんは昼夜問わずの恋愛は
体力的に無理だからー(笑)
って、ふざけて言ってたけど
かずも私と
同じ気持ちなんだよね？
こんな幸せ
これからも続くのかな？
どうしても
マイナス思考になってしまうのは
そんなつもりはなくっても
奥の方では
前の恋愛を引きずってるのか、な・・・？
なんて
つまんない事を考えてたら
「お土産期待してて？」
優しく口角をあげるから
「は〜い。」
テレ隠しにふざけて返事をしたら
だから、ちゃんと感情込めなさいよ
って笑った
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作者名：617 | 作成日時：2015年10月31日 21時
