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163 ホームシック ページ15

仕事が早く終わった







多分、
こんな時間に終われるのは今日だけ







だから、急いで帰って







Aを驚かしてやろうと
そっと、音を立てないように慎重に鍵を開けて


リビングのドアを開ける









そこには
ソファーに丸まってる彼女がいて






テレビもなにもつけてなくって







何やってんの?
って見てたら









「さみしぃ、よ・・・かず、」

って








あぁ、オレ
彼女に無理させてんの?









彼女の意見なんて聞かずに
強引に自分の部屋に連れ込んで









毎日ここで待ってて、なんて
軟禁?








えっっ?!軟禁なの?









いや、違う違う






あー、びっくりしちゃうから









だけど、さ



さっきの言葉は




オレがいてもいなくても
そう感じてんのかな?なんて






オレは






Aといられて幸せだけど

彼女の事を考えるだけで満たされてるんだけど






彼女は、どうなんだろう?






なんて



色々考えちゃうんだよね



















「早かったんだね。」




広げた腕に包まれてかずを見上げると






「早くないでしょ?
もう、12時まわってるよ?」



額をくっつけて私を見下ろす






「ん、
でも、もっと朝方とかに帰ってくるのかと
思ってたから。」







ふはっ
「オレ、死んじゃうわ。」








「うん、」








「シャワー浴びてくる。
もう、寝るとこでしょ?」









「ん、」








「おやすみ。」









音も立てずに、軽く合わされる唇









「おやすみなさい。」

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作者名:617 | 作成日時:2015年10月31日 21時

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