150 エンジョイ ライフ ページ2
なんかね
なんか
オレ、恋愛をエンジョイしてない？
こんな風に
モヤモヤしたり、ドキドキしたり、
感情が右往左往するなんて
あんまり無い経験なもんで、ね
ワタクシ、
正直、戸惑ってる反面、楽しくって仕方ないのよ
・
「危機管理能力？長けてる？」
「ん、そう。」
「うん、そうだね。」
「でしょ？」
「で？」
「ん〜？なんだと思う？」
そんな会話をしながら
Aの手を取ってエレベーターを下りて
部屋までの廊下を歩いてる間も
ずっーと、
ん〜〜？何かなぁ？
って
難しい顔して唸ってる
「ねぇ？」
「ん？」
「ところで、いつになったらコレ作ってくれんの？」
そう言って
前に送られてきてた写真を見せると
「え？だって、いつもご飯食べてきてるでしょ？」
「作ってくれるんだったら、食べずに来ますよ？」
「ダメでしょ？いつも遅いから、そんな時間に食べてたら太っちゃうよ？」
「今日、とか・・・？
食べてないんですけど、ね、」
って呟くと
「私の手料理より美味しいもの食べてるでしょ？」
なんて
サラッと言ってくれちゃって、さ
まぁ、食え食えつって
頼んでもないのに勝手にご飯作って待たれても
困りモノだけど
食べたい、って言ってんのに
作ってくれないのも素っ気なさ過ぎじゃない？
今までは、ね？
1人でいるのが好きで
そりゃ大勢で集まれば楽しいのは勿論なんだけど
でも、無理して大勢の集まりに行かなくても
平気だったし、誰かといるよりも、寧ろ1人が気楽でよかったはずなのに
Aとは一緒にいたいと思うし
あなたの事は色々と知りたいと思ってしまう
抱き合ってたいし
キスだってしたいし
勿論、手料理だって食べてみたいんだよ
だけど、そんなこと
絶対、口が裂けても言ってやらない
だって、悔しいから(笑)
なんて考えてたら
んふふ
「お腹、空いてるの？」
彼女の言葉に期待が湧き上がるけど
「別に・・・」なんて
いつかの女優さんみたいな台詞言っちゃった
よく見れば
彼女の手にはスーパーで買い物してきた物が
しっかりと握られてて
部屋に入ると
「どうする？」
「ん？」
「お風呂入っちゃう？」
なんて聞かれて
新婚さんかっ！、ってツッコミたくなるくらいに
オレは完全にニヤけてた
だけど
折角、作ってくれるのに
お風呂入っちゃうなんて勿体無いから
「見てる。」
え？
驚いてる彼女の背中を押して
どうぞ、どうぞ
と一緒にキッチンへと入った
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作者名：617 | 作成日時：2015年10月31日 21時
