13話 雪村 雫 ページ14
「お前ば今日からここの生徒だ」
警察の人に連れられて来た場所はまさかの学校。町外れにあるその学校ば普通の物と変わりは無い。
「犯罪者だけが入学できる学校だな」
気持ち悪い。と警察が呟いたのを聞き逃さない。
手錠が繋がれた手は抵抗の黒痣がしっかりと付いて、私の意思を制御する。
腕に抱えられたパソコンは、今は電源が入っておらず、冷たい。
「私みたいな人は居ないだろうな...」
「なんだ、お前喋れるのか」
「........」
警察署で散々黙秘した私が喋る事に驚いたのか、
はたまた呆れたのか、
「お前もこの学校に相応しいだろう」
と心底溜息が出る。とでも言うような声で自分よりも背の低い私に言った。
正門を抜ければ手錠は外された。
「ほら、早く行け。犯罪者」
警察は足で私の背中を押し、そそくさと自分の部署へと帰ってしまった。
私は暫くその場で立ち竦む。
大体何故私が今この世界で生きているのだろう。
有名なアプリ会社を潰したのは私。そこのお偉いさんを殺したのも私。
本来なら生きてちゃいけない人間だ。
別に死という願望があるわけでも、生にしがみつくように生きているわけでもない。
ただ、もう一度あの子に会いたい...。
私が死んだらあの子の声が、姿が、笑顔が目に映るのだろうか。
「ま、そんな事無いか」
少々自暴自棄になりながらも、私は新たな学園生活の為の一歩を踏み出した。
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紅月@aile(プロフ) - 更新終わりました! (2019年11月6日 20時) (レス) id: 62a5f394e4 (このIDを非表示/違反報告)
紅月@aile(プロフ) - 更新します! (2019年11月6日 19時) (レス) id: 62a5f394e4 (このIDを非表示/違反報告)
紅月@aile(プロフ) - 名前変えました。元ミアの現紅月です! (2019年11月6日 19時) (レス) id: 62a5f394e4 (このIDを非表示/違反報告)
莉兎 - 更新した (2019年9月9日 16時) (レス) id: 0633aa88be (このIDを非表示/違反報告)
莉兎 - 更新しゅる (2019年9月8日 14時) (レス) id: 0633aa88be (このIDを非表示/違反報告)
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