10cm【宮治】【ハイキュー!!】

43: 2人がいい ページ43

治「へ、部屋て…あかん、ソレはダメや」


A「…は?」


治「せやから、男ん部屋にあがるんは

…ダメやて言うてんのや」


A「…なんで?」


治「侑もいていいんならええけど」


A「いやや、2人がいい」


治「ならダメや」


A「だからなんでなん」


治「ムラムラしたらどうするん」


A「いや、まって、あんたお母さんの前やろ」


治「別に恥ずかしいことちゃうし、事実やし」


治「Aと2人きりで我慢なんかできるわけないやろ」


母「はぁー…本当にあんたらはオトンに似とるわ」


母「言葉がえらい直球で、でも内容どスケベ」


侑「Aー、やっぱ俺も部屋居る!!いやや!!」


A「…治くんに話したい事あんねや」


治「…話…はっ!!ひょっとして…」



A「そな、期待させる話とちゃうねん。

なんならガッカリさせる話かもしれんし

真面目な話やから2人きりがええんよ」



A「…な?

なんなら半径5メートルくらいおいて

兄ちゃん譲りの据わった目で見つめるで」


治「…せやな、そんな状況ではムラムラなんかせんわ」


治「…部屋、行こか」









て、ゆーてたやん。



A「…治くん、離してや」


治「…いやや」




A「…手汗かく」



自分らは床に向かい合って座った。

治くんはあぐら、自分は正座。

治くんは部屋入ってからずっと

自分の左手を握ってきて。



治「で、話てなんなん?

…俺が落ち込む話やったら

別に聞きたないねんけど」




そんな、眉毛下げて

しゅんとすなよ…

しっぽだらんとしとる犬に見えてきたわ。




A「…背中、痛くなくなってん」


A「心配させて、すまん」




治「あ、そうなん!

良かった、怪我したんやなかいかって

結構心配しとった!よかったなぁ〜!!」



…ぽわわっと笑顔になって

しっぽフリフリして見えるん。



…本当に、可愛いなぁこの大きい小動物。




A「あんな…」





…謝ろう思とったことを頭でまとめとったのに

頭ん中が真っ白になる。




朝礼スピーチでも、一言一句間違えんのに。




…おせっかいなんて言うてごめん




たった一言や。




…よし、言うで。




意を決して治くんの目を見つめると

治くんは先ほどの可愛え顔と打って変わって

真剣な表情。








…怒ってるんかな


ちと、怖くなって怖気づいてしまう。




A「…昨日…」




治「昨日、すまんかった」

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