10cm【宮治】【ハイキュー!!】 (ページ29)

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29: オンパレードページ29

信介「部活中に怪我するんは…

よくはないとしても、まぁしゃーない時もある。

…部活以外でそないな傷作って何になるん?

お前らはたくさんおる部員の中でも

6人の中に入ってんねんで

自覚せぇや」

侑・治「ハイ…」

信介「…なんで喧嘩したんやとかは聞かん。

せやけど、家でも家以外でもええ加減に

我慢することを覚えや」

信介「銀・角名、お前らも止めれや次から」

角名「す、すんません」

銀「…(俺その場居らんかったのに)ハイ」

アラン「ホンマに学習せんな、あの二人は」

信介「まぁ…そういう生きモンなんやろな」

大耳「信介、女の子外で待っとるで」

信介「?Aか?」

大耳「ちゃう」

信介「?」

A「ただいまぁ…て、あれ…婆ちゃんー?」

珍しい、婆ちゃんの靴がない。

なんでやろ。

オトンもオカンもまだ帰ってくる時間やない。

荷物を部屋において、

シャワーをさっと浴びた後

ぱっぱと動きやすい恰好に着替える。

A「あー…思い出した

婆ちゃん、今日の昼から友達と

温泉旅行行ってるんやったっけ」

…てことは晩御飯作らなあかんやつか

ぱっと冷蔵庫を見ると

お野菜がたくさん入っとって

何作ろかなと迷ってしまうくらいだった。

ぱっぱと和食を作って、

ラップをして…みんなの帰りを待つ。

もうお腹も腰もだいぶ楽になって

量も減ったから、今日はぐっすり眠れそう。

ごろーんと…布団に寝転んで天井を見つめる。

『好きや』

侑にそれ言われたときは…

実感わかなかったというより

ホンマに何とも思えんかったん。

好きな人やないから。

簡単な理由やけど。

ほんならなんで…

未だに治くんに触られたところの感触やら

あの時に見たときの顔が忘れられんのや。

思い出すだけでぽわわってなる。

ほぼ同じ顔やのに。

A「はぁ…」

何やら1階が騒がしい。

恐らく中学生の弟が帰ってきたん。

…信介にも自分にも似つかんで

ギャーギャーうるさいから疲れる。

『ただいま!!』

A「お帰り、

兄ちゃん帰ってきてからご飯にするで

先風呂入りや」

『おん!!』

でも自分に懐いてて

かわええなとも、思う。

目を閉じると、

スイッチがオフになったように

ぽっと意識が飛んで、気づいたら

自分は布団もかけんで爆睡しとった。

夢やとわかる夢を見て。

夢なんて滅多に見んのに

今日は珍しいことのオンパレードや。