【6章】目覚めた場所は ページ5
side貴方
意識がぼんやりしたものから、ハッキリしたものに変わったことで夢から覚めたのだとわかり目を開ける
私の今いる場所はどこかの部屋らしく、目を開けたら眩しくて咄嗟に閉じてしまう。だが少しだけ開いていくことで光にもなれ、私が寝ている場所の横にいる人物の方に目を向けた
ユリウス「やあ、起きたみたいだね」
ニコニコと私に笑顔を向けた魔法帝を見て
ここは騎士団本部のどこかの部屋だと悟り、私はそのまま起き上がった
貴「私は、どうして魔法騎士団本部に?」
ユリウス「ちょっとアスタくんに頼みたいことがあって、白夜の魔眼と戦って倒れたって聞いてね
で、その戦闘で君も倒れていると聞いたからアスタくんと一緒に騎士団本部に連れてきたんだ」
ニコニコした顔を崩さずに、私が寝ているベッドの近くにあった椅子に座り魔法帝は私がここにいる理由を話してくれた
ユリウス「さて、君も起きたことだし
君がいいならついてくるかい?」
貴「それは、私が本当について行っていい案件ですか?」
ユリウス「んー、分からないけど
君は王都襲撃で尽力を尽くしてくれて、ネアンでは白夜の魔眼と戦っている
聞く権利はあると、私は思っているよ」
ニッコリと圧力のこもった瞳を見れば、この人に何かを言える人間はこの国にはいない
私はため息を溢しながら、靴を履いて立ち上がった
貴「私が聞いてもいい内容だと貴方が判断したのなら、喜んでお供させていただきます」
三つ葉の敬礼を魔法帝に向けて、私と魔法帝は部屋を後にした
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魔法帝に連れられて来た場所は、王都襲撃で検挙した白夜の魔眼が囚われているところだった
一番下にある扉の先には、案の定白夜の魔眼の捕虜である二人が柱に括り付けられており
私達はその二人に近づいた
貴「この二人に白夜の魔眼について聞き出せたのですか?マルクスさんの記憶魔法ならすぐに分かりそうですけど」
王都襲撃の件については、後処理や分かったことなどはこちらまで伝わっていない
そりゃあ、ただの団員である私のところにそんな情報が届くわけがないのだが…なぜここに
ユリウス「実はこの二人には記憶を守るプロテクト魔法がかかっていてね
マルクスくんの記憶魔法で見ることができなかったんだよ
それで、アスタくんの反[アンチ]魔法を思い出してね」
魔法帝の言葉の意味を理解して私は頷く
そして、上から聞こえるうるさい声の主を待った
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作者名:ソラ | 作成日時:2020年5月22日 11時