空に映る感情～ページ５～【ブラッククローバー】 (ページ14)

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【6章】皆の言葉ページ14

side貴方

テレジアさんの瞳から目を逸らすことが出来ない
なぜか、唇が震えてる感覚がする

貴「…でも、私があんなところに行かなければそもそもテレジアさんは死にそうにならなかった」

テレジア「たらればなんて、今更言っても仕方ないよ

でもね、聞いた話だとアンタ
私に回復魔法をかけながら、敵の攻撃を防いでいたそうじゃないか

あの速さの攻撃を…
もし、アンタがあの場にいて私達を庇って貫かれていたら私じゃ子供達を護る事は出来なかった

アンタがあの場にいたから
私も子供達も無事にここにいられるんだよ」

違う、違う
そんなこと…ない

貴「私は…誰も…」

テレジアさんから目を逸らすことができない
言葉もうまく出てこない

私は、誰も救えてなんか…

ゴーシュ「ごちゃごちゃうるせーな」

同じ部屋にいて、私達の会話を聞いていた人達の存在をすっかり忘れていた
私は解放されたみたいに、視線をゴーシュに移すことが出来た

ゴーシュ「あーだこーだうるせーんだよオマエ

そこの妖怪ババアが生きてて
マリーが喜んでる

マリーが感謝してやってるのにそれを受け取れねえって言うんじゃねーだろうな！！」

貴「はぁ！？」

想像以上によく分からない理論を言ってきた為、思わず怪訝な顔をしてしまう
そして、服を引っ張られてる感覚がしたため下を見ると、いつのまに妹ちゃんがそこにいた

マリー「あのね、シスターから聞いたの

お姉ちゃん、お兄ちゃんが私を連れて外に行っちゃった時お兄ちゃんが絶対に戻ってくるって言ってくれたんだよね！

お兄ちゃんを信じてくれてありがとう

他の子達も言ってたよ
お姉ちゃんが見えない攻撃を防いでくれてたから、怪我しなかったんだ！って

みんなね、お姉ちゃんが思ってる以上にお姉ちゃんに感謝してるんだよ

あの時、助けに来てくれてありがとう！！」

妹ちゃんの満面の笑みを見て私は体が動かなくなる感覚に陥った

私はあの時

自分に憎悪して

自分に絶望して

皆に不実な対応をしていた

そんな私が、誰かから感謝される資格なんて

ゴーシュ「…オマエが……

強かったから…救えたんじゃねーの……」

『"強くて救える"正義の味方"になる"
そう決めたのではないのか』

夢の中でベルフェゴールに言われた言葉

『諦めた上で愚かな夢を目指しているのではいのか』

ああ、そうだよ

無理だと思っても
目指さずにはいられなかったんだよ

頬に温かいものが伝った